下末吉面の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 02:02 UTC 版)
下末吉海進の結果、現在の関東平野の大部分は海となった。その結果、現在の関東平野部分には古東京湾と呼ばれる比較的浅い海が広がった。その海に周辺の関東山地などから流入した土砂が堆積し、また箱根火山などから噴出した火山噴出物も堆積した。 間氷期が終了してヴュルム氷期が始まると、下末吉海進で海となった地域は海退によって再び陸となった。その結果、下末吉海進期に現在の関東平野に堆積した堆積物は、比較的平坦な台地状の土地として関東平野に広がることになった。これが下末吉面と呼ばれる台地の成因である。 現在、下末吉海進によって形作られた下末吉面は、関東造盆地運動によってその一部が地中に没しているが、現在も多くの部分が台地として残っている。下末吉海進期には関東平野がほぼ水没した状態であり、その後の堆積、そして海退や隆起、沈降といった変動を経て現在の関東平野が形作られていったため、下末吉面は現在の関東平野の原型ということができる。
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