レ・カムの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 00:51 UTC 版)
次の定理がルーシェン・レ・カム (Lucien le Cam) によって示された。 次のように仮定する。 X1, …, Xn はそれぞれベルヌーイ分布に従う独立な確率変数とする。(すなわち 0 か 1 の値をとる)ただしそれぞれが同一の分布である必要はない。(発生確率がそれぞれ異なっていてもよい) 各 i = 1, 2, 3, … に対して、 Pr ( X i = 1 ) = p i {\displaystyle \Pr(X_{i}=1)=p_{i}} とする。 λ n = p 1 + ⋯ + p n . {\displaystyle \lambda _{n}=p_{1}+\cdots +p_{n}.} S n = X 1 + ⋯ + X n . {\displaystyle S_{n}=X_{1}+\cdots +X_{n}.} (すなわち Sn はポアソン二項分布に従う。) このとき、 ∑ k = 0 ∞ | Pr ( S n = k ) − λ n k e − λ n k ! | < 2 ∑ i = 1 n p i 2 . {\displaystyle \sum _{k=0}^{\infty }\left|\Pr(S_{n}=k)-{\lambda _{n}^{k}e^{-\lambda _{n}} \over k!}\right|<2\sum _{i=1}^{n}{p_{i}}^{2}.} 換言すれば、この和はポアソン分布で近似できる。 各分布がすべて同じ値 p i = λ n n {\displaystyle p_{i}={\frac {\lambda _{n}}{n}}} とすれば、右辺は 2 λ n 2 n {\displaystyle 2{\frac {{\lambda _{n}}^{2}}{n}}} となる。すなわち、この定理は、二項分布の極限がポアソン分布になるというポアソンの極限定理の一般化である。
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