リグドスの娘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 08:00 UTC 版)
このイーピスは、クレータ島の都市パイストスに住むリグドスと妻テレトゥーサの娘である。 リグドスは妻が身ごもったとき、もし娘だったなら生活の重荷になるという理由で育てないことに決めた。テレトゥーサは懇願したが夫の意思は堅かった。ある夜、テレトゥーサの夢に女神イシス(つまりイーオー)が現れ、男の子でも女の子でも安心して育てるように言った。果たして生まれてきたのは女の子だったが、テレトゥーサは女神の言葉を信じ、男の子と偽って育ることにした。リグドスは祖父の名前にちなんでイーピスと名付けたが、テレトゥーサはその名前が男にも女にも用いられる名前であるのを都合がいいと喜んだ。イーピスが13歳の時、リグドスはイーピスをテレステースの娘イアンテーと婚約させた。これをきっかけにイアンテーはイーピスを愛するようになり、イーピスも自分が女であることを偽りつつもイアンテーを愛するようになり、自分が女であることに苦しんだ。またテレトゥーサも結婚で露見することを恐れ、婚礼の日を何かと理由をつけて引き延ばした。そしてイシスの祭壇で嘆願した。その願いは聞き届けられ、イーピスは男に変身し、2人はめでたく結ばれた。
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