ヤクプ・メンシークとは? わかりやすく解説

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ヤクプ・メンシーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/13 18:00 UTC 版)

ヤクプ・メンシーク
Jakub Menšík
2023年全米オープンでのヤクプ・メンシーク
基本情報
愛称 メニマル(Menimal)
国籍  チェコ
出身地 オロモウツ州プロスチェヨフ
生年月日 (2005-09-01) 2005年9月1日(19歳)
身長 191 cm
体重 83 kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2022年
ツアー通算 1勝
シングルス 1勝
ダブルス 0勝
生涯獲得賞金 3,022,836 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 3回戦(2025)
全英 1回戦(2024)
全米 3回戦(2023・24)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 21位(2025年5月5日)
ダブルス 389位(2025年1月6日)
2025年5月5日現在

ヤクプ・メンシークJakub Menšík, チェコ語発音: [ˈjakup ˈmɛnʃiːk]; 2005年9月1日 - )は、チェコ出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス21位、ダブルス389位。ATPツアーでシングルス1勝を挙げている。身長191cm、体重83kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

選手経歴

ジュニア時代

テニスは5歳から始めた。ヤクプの両親はテニスをしていなかったが、家の近くにあるテニスコートで練習をしている人たちに興味を持ち、そこで幼少期のコーチであるIvo Müllerに誘われて練習を始めた。このコーチとは7歳の時に死別した。12歳の時にプロを目指すことを決める[1]

2021年 フューチャーズ参戦

2021年8月にプロスチェヨフで行われた大会でITFテニスツアーデビュー。

2022年 フューチャーズ初優勝

2022年ジュニアの全豪オープンシングルスで準優勝。この大会の決勝ではブルーノ・クズハラ英語版を相手にフルセット・3時間43分に及び、3セット目の第12ゲームで大腿筋の痙攣を引き起こし敗れた[2][3]。 同年4月にITFのジュニアランキングでキャリアハイのシングルス2位を記録。また、4月のセルビア・オープンでワイルドカードとしてシングルス予選・ダブルス本戦にエントリーし、ATPツアーデビューを果たしたが、どちらも初戦で敗れた。9月にアラースハウゼン英語版で行われた大会のシングルスでITFテニスツアー初優勝。

2023年 チャレンジャー初優勝

2023年5月のプラハ・オープンシングルス決勝でドミニク・ケプファーをストレートで下しチャレンジャー初優勝。17歳でのチャレンジャー優勝はチェコ出身としては史上最年少[4]

8月の全米オープン英語版で初めてグランドスラムのシングルス予選に参加すると、1回戦のフォニーニを2-1、2回戦のリーディ英語版も2-1、コラージュ英語版を2-0で下して予選を突破。グランドスラム本戦デビューを果たす[5]。本戦1回戦ではグレゴワール・バレール英語版と対戦、3-1で下し、グランドスラムとツアーレベルで初勝利を挙げた。続く2回戦のチトゥアン・ドロゲ英語版も3-1で下した。

2024年 トップ50入り

全豪オープンでは予選3試合を制して、同大会初の本戦出場を果たす。1回戦では元世界ランキング10位のデニス・シャポバロフを6-3, 7-5, 7-5のストレートで破り、初戦突破をする。2回戦では第9シードのホベルト・ホルカシュに7-6(9), 1-6, 7-5, 1-6, 3-6のフルセットの末に敗れたが、大会後には世界ランキング127位を更新した。

2月のカタール・エクソンモービル・オープンでは1回戦でアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナを7-6(3), 6-4、2回戦でアンディ・マリーを7-6(6), 6-7(3), 7-6(4)、準々決勝でアンドレイ・ルブレフを6-4, 7-6(6)、準決勝でガエル・モンフィスを6-4, 1-6, 6-3でそれぞれトップ選手らをごぼう抜きして決勝進出。決勝ではカレン・ハチャノフに6-7(12), 4-6のストレートで敗れたが、ATPツアー・500シリーズで準優勝を飾った。

3月のBNPパリバ・オープンではワイルドカードにより、本戦から初参戦。1回戦ではホン・ソンチャン英語版を6-3, 6-4のストレートで破り、初戦突破。2回戦ではベン・シェルトンに6-4, 3-6, 4-6の逆転で敗れた。4月のマドリード・オープンでは1回戦でヤニック・ハンフマン英語版を6-4, 7-6(3)、2回戦でグリゴール・ディミトロフを6-2, 6-7(4), 6-3で破り、ATPマスターズ1000で3回戦進出をする。

7月、ウィンブルドン選手権では第23シードのアレクサンダー・ブブリクに6-4, 7-6(2), 4-6, 4-6, 2-6の2セットアップからの逆転により、初戦敗退。クロアチア・オープンではベスト4進出。準決勝ではロレンツォ・ムゼッティに4-6, 1-6のストレートで敗れた。9月の全米オープンでは1回戦で第19シードのフェリックス・オジェ=アリアシムを6-2, 6-4, 6-2のストレートで破り、初戦突破し、2回戦でトリスタン・スクールケイト英語版を6-7(4), 2-6, 6-2, 7-6(5), 7-6(3)の2セットダウンからの逆転で勝利。3回戦ではヌーノ・ボルヘスに7-6(5), 1-6, 6-3, 6-7(6), 0-6のフルセットの末に敗れた。

10月の上海マスターズでは4連勝の快進撃を見せ、マスターズ初のベスト8進出。準々決勝ではノバク・ジョコビッチに7-6(4), 1-6, 4-6の逆転で敗れた。11月のネクストジェネレーション・ATPファイナルではレースランキング3位で出場。予選ステージではラーナー・ティエンに3-4(6), 3-4(3), 4-2, 4-2, 3-4(8)、アルトゥール・フィスに4-2, 4-3(4), 4-2、ジョアン・フォンセカに4-3(3), 3-4(4), 3-4(2), 4-3(4), 3-4(5)でそれぞれ敗れ、ラウンドロビン敗退。年間最終ランキングは48位。

2025年 マスターズ初優勝 トップ25入り

1月、ブリスベン国際では同胞のイジー・レヘチカとのダブルスで準優勝を飾った。全豪オープンでは1回戦でニコロズ・バシラシビリを6-1, 6-7(3), 6-3, 6-3で破り、2回戦では第6シードのキャスパー・ルードを6-2, 3-6, 6-1, 6-4で下して初の3回戦進出。3回戦ではアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナに6-3, 6-4, 6-7(7), 4-6, 2-6の2セットアップからの逆転で敗れた。

3月のマイアミ・オープンでは1回戦でロベルト・バウティスタ・アグートを6-4, 3-6, 6-1、2回戦で前週BNPパリバ・オープン優勝者のジャック・ドレイパーを7-6(2), 7-6(3)のストレートで破る。準々決勝でアルトゥール・フィスを7-6(5), 6-1、準決勝でテイラー・フリッツを7-6(4), 4-6, 7-6(4)でそれぞれ下して、ATPマスターズ1000初の決勝進出。決勝ではノバク・ジョコビッチとし7-6(4), 7-6(4)の接戦で下して、マスターズ初優勝及びATPツアー初優勝を手にした[6][7][8]。 3月31日付の世界ランキングでは24位を更新した。

人物

憧れの選手はノバク・ジョコビッチステフィン・カリーの影響でNBAウォリアーズのファンとなった。好きな食べ物はスペアリブ[1]

ATPツアー決勝進出結果

シングルス:2回(1勝1敗)

大会グレード
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (1–0)
ATPツアー500 (0–0)
ATPツアー250 (0–1)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2024年2月24日 ドーハ ハード カレン・ハチャノフ 6-7(12-14), 4-6
優勝 1. 2025年3月31日 マイアミ ハード ノバク・ジョコビッチ 7-6(7-4), 7-6(7-4)

ATPチャレンジャー・ITFツアー決勝

シングルス:6回(6勝0敗)

大会
ATPチャレンジャーツアー (1–0)
ITF男子ワールドテニスツアー (5–0)
結果 No. 日時 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1. 2022年9月 M15 アラースハウゼン英語版 クレー Peter Heller 7-5, 3-6, 6-1
優勝 2. 2022年11月 M25 ヘラクリオン ハード オレクサンドル・オウチャレンコ英語版 6-4, 7-6(7-4)
優勝 3. 2022年11月 M15 シャルム・エル・シェイク ハード サバ・プルツェラゼ英語版 6-4, 6-2
優勝 4. 2022年12月 M15 シャルム・エル・シェイク ハード ロベルト・シュトロンバッハス英語版 6-4, 6-0
優勝 5. 2023年4月 M25 トルナヴァ ハード (屋内) カール・フリーベリ英語版 7-6(8-6), 6-3
優勝 6. 2023年5月 プラハ クレー ドミニク・ケプファー 6-4, 6-3

ダブルルス:1回(1勝0敗)

大会
ATPチャレンジャーツアー (0–0)
ITF男子ワールドテニスツアー (1–0)
結果 No. 日時 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2022年6月 M15 ビトム クレー Olaf Pieczkowski マシュー・ロミオス英語版
ブランドン・ウォーキン英語版
7-6(7-3), 7-5

成績

4大大会シングルス

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2023 2024 2025 通算成績
全豪オープン A 2R 3R 3–2
全仏オープン A A 0–0
ウィンブルドン A 1R 0–1
全米オープン 3R 3R 4–2

大会最高成績

大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ 2R 2024, 2025
マイアミ W 2025
モンテカルロ A 出場なし
マドリード QF 2025
ローマ 4R 2025
カナダ Q2 2025
シンシナティ Q1 2025
上海 QF 2024
パリ Q2 2024
オリンピック 2R 2024
デビスカップ WGⅠ 2025
Next Gen ATPファイナルズ RR 2024

脚注

  1. ^ a b Meet Jakub Mensik, The 17-Year-Old Taking The US Open By Storm”. ATPtour.com. 2023年8月31日閲覧。
  2. ^ Terrifying end to Aus Open final as 16yo wheelchaired off court after Boys' Singles final”. Fox Sports (2022年1月29日). 2023年8月31日閲覧。
  3. ^ 'Tough to watch': Australian Open rocked by 'devastating' scenes”. au.sports.yahoo.com. 2023年8月31日閲覧。
  4. ^ Mensik, 17, Claims Prague Challenger In Just 6th Outing”. ATPtour.com. 2023年8月31日閲覧。
  5. ^ Mensik, 17, Claims Prague Challenger In Just 6th Outing”. ATPtour.com. 2023年8月31日閲覧。
  6. ^ 「19歳メンシク、ジョコ破りV」”. tennis365.net (2025年3月31日). 2025年3月31日閲覧。
  7. ^ 「初Vの19歳 大会前「歩けなかった」」”. tennis365.net (2025年3月31日). 2025年3月31日閲覧。
  8. ^ 「準Vジョコ「君の方が上」」”. tennis365.net (2025年3月31日). 2025年3月31日閲覧。

関連項目

外部リンク




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