メルヘン性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 01:27 UTC 版)
「ジークフリート (楽劇)」の記事における「メルヘン性」の解説
自然の中に育った純真無垢な若者が試練を経てやがてヒロインと結ばれる、というあらすじにおいて、本作は「森の奥のメルヘン」といえる。ジークフリートが「怖れ」を覚えようとして冒険するのはグリム童話の「こわがることをおぼえるために旅にでかけた男」、眠るブリュンヒルデに口づけして目を覚まさせるモチーフは「いばら姫」にそれぞれ結びついている。 「#中断の事情」の節でも述べたとおり、本作の作曲当時、ワーグナーは新作発表の必要を感じており、『ジークフリート』もいったんは単独上演を考えている。これは、「指環」四部作として一括上演にこだわったワーグナーとしては異例のことである。ワーグナーはウーリヒ宛の手紙に「子供にメールヒェンを語って聞かせるような」と書いており、この作品の大衆性に望みを持っていた。しかし、実際に単独上演が多いのは『ワルキューレ』で、ワーグナーの当ては外れた。
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