マンブレッティとは? わかりやすく解説

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マンブレッティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/17 05:25 UTC 版)

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マンブレッティMambretti )は、かつて存在したイタリア映画会社である。「イタリア式コメディ」の代表作家ディーノ・リージ監督をデビューさせた会社として知られる。

略歴・概要

1951年、アントニオ・マンブレッティとマリオ・ヴィッラが共同で設立、映画製作を開始した。同年、ディーノ・リージ監督の『ギャングと過ごすヴァカンス Vacanze col gangster』(日本未公開)を製作、リージを長編映画監督としてデビューさせた。のちにチェッキ・ゴーリ・グループを起こすマリオ・チェッキ・ゴーリがアソシエイト・プロデューサーとして名を連ねている。また同作では、まだ12歳の俳優テレンス・ヒル(マリオ・ジロッティ名義)もデビューしている。

また同年、アルベルト・ポゼッティと組んで三人組でコメディを撮ったマルチェロ・マルケージ、ヴィットリオ・メッツに、マリノ・ジロラミを加えた新三人組監督にコメディを撮らせた。脇役にまだ無名のソフィア・ローレンが出演していた。

1953年には、1949年末に、長編劇映画『カプリの皇帝 L'Imperatore di Capri』(製作カルロ・ポンティ、製作会社ルックス・フィルム、日本未公開)がローマで公開され、最初の成功を得たルイジ・コメンチーニを借り出して、『夢のカバン La Valigia dei sogni』(日本未公開)を撮った。しかし、コメンチーニはその年の暮れに公開されたジーナ・ロロブリジーダ主演の『パンと恋と夢』(製作総指揮マルチェロ・ジロージ)をティタヌス社で撮り、大ヒットさせ、年明け1954年の第4回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を獲得、シリーズ化することになり、マンブレッティ社に戻ってくることはなかった。

時代の主流になろうとしていた「イタリア式コメディ」だけでなく、戦争映画(『Carica eroica』)などに手を出し、ついに1955年、伊仏合作『Disperato addio』を製作・配給したあとは、新作を更新することはなかった。

皮肉なことに同年、かつて同社でデビューしたディーノ・リージは、コメンチーニと同じくティタヌス社でマルチェロ・ジロージのプロデュースにより、ソフィア・ローレン主演の『Il segno di Venere』を撮り、第8回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映されている。

フィルモグラフィ

  • Milano miliardaria 1951年 監督・脚本マリノ・ジロラミ、マルチェロ・マルケージ、ヴィットリオ・メッツ、撮影トニーノ・デリ・コリ、音楽ピッポ・バルツィッツァ
  • Il Mago per forza 1951年 監督・脚本マリノ・ジロラミ、マルチェロ・マルケージ、ヴィットリオ・メッツ、主演ティノ・スコッティ
  • ギャングと過ごすヴァカンス Vacanze col gangster 1951年 監督・脚本ディーノ・リージ、共同脚本エンニオ・デ・コンチーニ、音楽マリオ・ナシンベーネ、アソシエイト・プロデューサーマリオ・チェッキ・ゴーリ、主演マーク・ローレンステレンス・ヒル(マリオ・ジロッティ名義)
  • Il Microfono è vostro 1951年 監督ジュゼッペ・ベンナーティ、撮影マリオ・アルベルテッリ、音楽ピッポ・バルツィッツァ
  • Noi due soli 1952年 監督マリノ・ジロラミ、脚本マルチェロ・マルケージ、ヴィットリオ・メッツ、撮影マリオ・モントゥオーリ、音楽ニーノ・ロータ、主演ヴァルター・キアーリ、エレーヌ・レミー(ルックス・フィルム配給)
  • Carica eroica 1952年 監督・脚本フランチェスコ・デ・ロベルティス、撮影カルロ・ベレロ、音楽エンツォ・マゼッティ、主演ダリオ・ミハエリス、フランコ・ファブリッツィ(ルックス・フィルム配給)
  • Il Viale della speranza 1953年 監督・脚本ディーノ・リージ、共同脚本フランコ・カンナロッソ、ジーノ・デ・サンティス、エットーレ・マリア・マルガドンナ、撮影マリオ・バーヴァ、音楽マリオ・ナシンベーネ、主演ピエラ・シモーニ、コゼッタ・グレコ、リリアーナ・ボンファッティ、テレンス・ヒル(マリオ・ジロッティ名義)
  • 夢のカバン La Valigia dei sogni 1953年 監督・脚本ルイジ・コメンチーニ、共同脚本ジュゼッペ・ベンナーティ、エットーレ・マリア・マルガドンナ、音楽マリオ・ナシンベーネ、製作マリオ・ヴィラ、主演ウンベルト・メルナティ、マリア・ピア・カジリオ、ロベルト・リッソ
  • Musoduro 1953年 監督・脚本ジュゼッペ・ベンナーティ、原作ルイジ・ウゴリーニ、共同脚本・主演ファウスト・トッツィ、撮影マリオ・ダミチェリ、音楽ニーノ・ロータ、主演マリナ・ヴラディ
  • Disperato addio 1955年 製作・配給 監督リオネロ・デ・フェリーチェ、撮影マリオ・ダミチェリ、音楽カルロ・ルスティケッリ、主演マッシモ・ジロッティ、リーゼ・ボウルディン、アンドレア・ケッキ(伊仏合作)

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