マルグレーテ1世 (デンマーク女王)とは? わかりやすく解説

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マルグレーテ1世 (デンマーク女王)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/05/17 17:01 UTC 版)

マルグレーテ1世Margrete I, 1353年 - 1412年10月28日)は、デンマーク摂政1387年 - 1412年)、 ノルウェー摂政(1380年 - 1412年)、 北欧連合王国の実質支配者(1397年 - 1412年)でカルマル同盟の締結者。女王ではなかったが、実質的にデンマークノルウェースウェーデン北欧3国を支配し、女王と扱われる。

生涯

マルグレーテはデンマーク王ヴァルデマー4世の次女として生まれ、10歳でノルウェー王ホーコン6世に嫁いだ。 1375年にヴァルデマー4世が急逝すると、マルグレーテはデンマーク王国参事会を味方に就け、当時5歳の息子をオーロフ3世としてデンマーク王位に即位させ、マルグレーテ自身は摂政となった。1380年にホーコン6世が死去すると、オーロフ3世はオーラヴ4世としてノルウェーの王位も継承し、マルグレーテもノルウェーの摂政に就任した。こうして、まずデンマークとノルウェーの同君連合が成立し、マルグレーテは実質的な支配者としてデンマーク・ノルウェー両国に君臨した。

ところが、オーロフ3世は1387年に17歳の若さで急死した。当時北欧では女性の王位継承は認められていなかったが、デンマークの参事会はマルグレーテをデンマーク王国全体の後見人に選出した。女王の称号こそなかったが、マルグレーテは実質的な女王となり、次期国王を選出する権限を得た。1388年にはノルウェーもマルグレーテに同様の称号を承認した。マルグレーテは後継者として姉インゲボーの娘マーリアの息子(又甥エーリヒポメラニア公国の生まれ)を指名し、エーリヒはまずノルウェー王として認められた(エイリーク3世)。

一方、スウェーデンではオーロフ7世(オーラヴ4世)の祖父(ホーコン6世の父)でノルウェー王兼スウェーデン王であったマグヌス・エーリクソン1364年に追放され、ノルウェーに亡命するという事件が起こっていた。スウェーデンの貴族はノルウェーのホーコン6世がスウェーデン王になるのを避けるため、北ドイツメクレンブルク公子アルブレヒト(アルブレクト)を国王に選出した。マルグレーテの最大のライバルはこのスウェーデン王アルブレクトだったが、デンマークは1389年にスウェーデンと戦って勝利、アルブレクトを捕虜とし、スウェーデンに対する優位性を認めさせた。

1396年マルグレーテはエーリヒをデンマーク王(エーリク7世)及びスウェーデン王(エリク13世)として即位させ、北欧3国は実質的に同君連合となった。翌1397年にはマルグレーテの主導でカルマル同盟が結ばれ、デンマークを中心とする国家連合が成立した。この同盟により北欧3国はスウェーデンが独立する1523年まで同じ王を戴くことになる。マルグレーテは1412年に死去するまで3国の後見人として采配を振った。

先代:
ヴァルデマー4世
デンマーク摂政
1375年 – 1412年
国王はオーロフ3世、のちエーリク7世
次代:
エーリク7世/エイリーク3世/エリク13世
(エーリク・ア・ポンメルン)
先代:
ホーコン6世
ノルウェー摂政
1388年 – 1412年
国王はオーラヴ4世、のちエイリーク3世
先代:
アルブレクト
スウェーデン摂政
1396年 - 1412年
国王はエリク13世



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