マルクス・ウァレリウス・メッサッラ (紀元前32年の補充執政官)とは? わかりやすく解説

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マルクス・ウァレリウス・メッサッラ (紀元前32年の補充執政官)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 16:03 UTC 版)

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マルクス・ウァレリウス・メッサッラ
M. Valerius M. f. M. n. Messalla
出生 紀元前80年ごろ
死没 不明
出身階級 パトリキ
氏族 ウァレリウス氏族
官職 造幣三人官紀元前53年
補充執政官紀元前32年
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マルクス・ウァレリウス・メッサッララテン語: Marcus Valerius Messalla 紀元前80年ごろ - 没年不明)は紀元前1世紀中期・後期の共和政ローマ帝政ローマの政治家・軍人。紀元前32年補充執政官(コンスル・スフェクトゥス)を務めた。

出自

メッサッラは、ローマで最も著名なパトリキ(貴族)であるウァレリウス氏族の出身である。ウァレリウス氏族の祖先はサビニ族であり、王政ローマロームルスティトゥス・タティウスが共同統治した際に、ローマへ移住したとされる[1]。その子孫に共和政ローマの設立者の一人で、最初の執政官であるプブリウス・ウァレリウス・プブリコラがいる。その後ウァレリウス氏族は継続的に執政官を輩出してきた。メッサラのコグノーメン(第三名、家族名)を最初に使用したのは、紀元前263年の執政官マニウス・ウァレリウス・マクシムス・メッサッラである。第一次ポエニ戦争でメッセネ(現在のメッシーナ)の解放に成功したことを称えて、メッサッラと名乗った[2]。その後800年にわたって、彼の一族はこの名前を名乗り続けていた。

本記事のメッサッラの父は紀元前53年の執政官マルクス・ウァレリウス・メッサッラ・ルフスである[3]

経歴

紀元前53年、即ち父が執政官を務めていたときに、メッサラは造幣三人官として政治の道を歩み始めた[4]

カエサルポンペイウス内戦ではどちらにも加担せず、第二回三頭政治が始まっても中立を保っていた。紀元前32年、正規執政官二人は共に辞職し、エフェソスにいたマルクス・アントニウスの下に向かった。このためメッサッラは補充執政官に就任することとなった[5]。その後のことに関しては不明である。

家族

メッサッラには実の息子はいなかった。このため、養子を迎えてマルクス・ウァレリウス・メッサッラ・アッピアヌスと名乗らせた。この人物はアッピウス・クラウディウス・プルケル(紀元前38年執政官)の息子と思われる[6]キリキア属州のマッルスの街のパトロネスであるマルクス・ウァレリウスは、本記事のメッサラのことと思われる[7]

脚注

  1. ^ Volkmann H., "Valerius 89', 1948, s. 2311.
  2. ^ Valerius 251, 1955, s. 124.
  3. ^ Syme, pg. 30
  4. ^ Syme, pg. 228
  5. ^ Broughton, pg. 417
  6. ^ Syme, pg. 147
  7. ^ Syme, pg. 211

参考資料

  • Broughton R. Magistrates of the Roman Republic. - New York, 1951. - Vol. II.
  • Syme, Ronald, "The Augustan Aristocracy" (1986). Clarendon Press.
  • Münzer F. Valerius 251 // Paulys Realencyclopädie der classischen Altertumswissenschaft . - 1955. - Bd. VIII A, 1. - Kol. 126.
  • Volkmann H. Valerius 89 // Paulys Realencyclopädie der classischen Altertumswissenschaft . - 1948. - Bd. VII A, 1. - Kol. 2311.

関連項目

公職
先代:
アウグストゥス II
ルキウス・ウォルカキウス・トゥッルス
補充:
ルキウス・アウトロニウス・パエトゥス
ルキウス・フラウィウス
ガイウス・フォンテイウス・カピト
マルクス・アキリウス・グラブリオ
ルキウス・ウィニキウス
クィントゥス・ラロニウス
補充執政官
正規執政官:
グナエウス・ドミティウス・アヘノバルブス(途中離任)
ガイウス・ソシウス(途中離任)

紀元前32年
補充執政官:
ルキウス・コルネリウス・キンナ
次代:
マルクス・アントニウス III
アウグストゥス III
補充:
マルクス・ウァレリウス・メッサッラ・コルウィヌス
マルクス・ティティウス
グナエウス・ポンペイウス



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