ポットスチル型蒸留器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 22:55 UTC 版)
蒸留酒製造分野では通常、単式蒸留器はポットスチル型蒸留器を指す。ポットスチル型蒸留器は、一般的には棚段塔、充填塔や還流冷却器などのエタノールの分離能力を向上させる仕組みを有さず、自然還流のみを行う蒸留器を指す。伝統的なポットスチル型蒸留器は、ポット(pot: 原料を加熱する)、スワンネック(swan neck: 蒸気が登っていき還流を行う)、ラインアーム(lyne arm: 蒸気を凝縮器に送る)、凝縮器(condenser: 蒸気を冷やし、留分を得る)の4つのパーツで構成されている。それ故に、単式蒸留器でのエタノールの精製度は連続式蒸留器と比べると低いが、その反面発酵において生じた風味が残るという特徴もあり、本格焼酎(旧名・焼酎乙類)をはじめ、ブランデー・ウイスキー(モルトウィスキー)・ラム酒等の製造に用いられる。特に、国内の本格焼酎の製造においては酒税法の規定により単式蒸留器を用いて製造しなければならない。
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