ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤーとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤーの意味・解説 

ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/17 12:47 UTC 版)

『ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤー』
クロスビー&ナッシュスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
時間
レーベル ABCレコード (1976年)
MCAレコード (2000年)
プロデュース デヴィッド・クロスビー, グラハム・ナッシュ, スティーヴン・バーンカード
クロスビー&ナッシュ アルバム 年表
ウィンド・オン・ザ・ウォーター
(1975年 (1975)
ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイアー
(1976年 (1976)
クロスビー・ナッシュ
(2004年 (2004)
テンプレートを表示
専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典 評価
Allmusic [1]

ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤー(Whistling Down the Wire)は、1976年にABCレコードからリリースされたクロスビー&ナッシュのサード・アルバム。このアルバムのカセットテープと8トラック・テープ・バージョンは、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングが契約していたアトランティック・レコードから配給された。ビルボード200アルバム・チャートで26位を記録し、RIAAからゴールド認定を受けた[2][3]。このアルバムからは「Out of the Darkness」と「Spotlight」の2枚のシングルがリリースされたが、ビルボード・ホット100にチャートインしたのは最初のシングルだけで、最高位は89位だった[4]

背景

前作の成功を受け、デヴィッド・クロスビーグラハム・ナッシュは1975年の夏から秋にかけて、このアルバムに参加したバンドをツアーに連れ出した。このアルバムのレコーディング・セッションの過程で、ふたりはスティーヴン・スティルスニール・ヤングのプロジェクトにヴォーカルとして参加することになった。クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング再結成の可能性があったにもかかわらず、ナッシュとクロスビーが『ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤー』のセッションを終えるためにマイアミを離れ、ヤングとスティルスがそれに反発し、マスターテープからデュオのヴォーカルとその他の貢献を削除したため、失敗に終わった[5]。彼らは1976年にこのアルバムを引っさげて再びツアーを行ったが、1977年にリリースされたCSNのセカンド・トリオ・アルバムのために年末までにスティルスと再結成した。このアルバムは、多かれ少なかれ永続的にトリオを再活性化させることに成功し、その後28年間、クロスビー&ナッシュの新しいスタジオ・アルバムはリリースされなかった。

作品解説

キーボーディストのクレイグ・ダーギー、ギタリストのダニー・コーチマー、ドラマーのラス・カンケルに加え、マルチ・インストゥルメンタリストのデヴィッド・リンドレー、ベーシストのティム・ドラモンドが参加し、デュオのツアー中は「マイティ・ジッターズ」と呼ばれていた。Time After Time」、「J.B.'s Blues」、「Marguerita」など、このアルバムに収録された曲の多くは、『ウィンド・オン・ザ・ウォーター』のセッションで残されたものである[6]。収録曲「Mutiny」は、1970年代にホットスポットとして知られたマイアミの『Mutiny Hotel』にちなんでいる[7]

このアルバムとその前作は、1970年代半ばのポピュラー音楽の多くに見られた米国で言われる「ソフト・ロック」(日本で言われるソフトロックではない)のサブジャンルを体現している。2作続けてゴールド・アルバムを獲得したことで、デュオのレコードでの成功は、かつてのパートナーであったスティルスのそれを上回った。しかし、機会が訪れると、2人はスティルスと合流し、クロスビー・スティルス&ナッシュとして活動を続けることに同意した。

セッションはサンフランシスコのルディ・レコーダーズとロサンゼルスのサウンド・ラボで行われた。『ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイアー』は、2000年1月11日にMCAレコードからCDにて再発された。これは、MCAの新しいオンデマンド生産プロセスの一環として再び入手可能になった。

収録曲

Side one

# タイトル 作詞・作曲 時間
1. 「Spotlight」 Graham Nash, Danny Kortchmar
2. 「Broken Bird」 David Crosby, Nash
3. 「Time After Time」 Crosby
4. 「Dancer」(instrumental) Crosby
5. 「Mutiny」 Nash
合計時間:

Side two

# タイトル 作詞・作曲 時間
1. 「J.B.'s Blues」 Nash
2. 「Marguerita」 Nash
3. 「Taken at All」 Crosby, Nash
4. 「Foolish Man」 Crosby
5. 「Out of the Darkness」 Crosby, Nash, Craig Doerge
合計時間:

参加メンバー

ゲスト・ミュージシャン

  • クレイグ・ダーギー - アコースティック・ピアノ、エレクトリック・ピアノ、オルガン、グラス・ハーモニカ
  • デヴィッド・リンドレー - エレキギター、スライドギター、ペダルスティール・ギター、ヴィオラ、ヴァイオリン
  • ダニー・コーチマー - エレキギター、ドブロ
  • ローラ・アラン - チター
  • ティム・ドラモンド - ベース
  • ラス・カンケル - ドラム、パーカッション
  • リー・ホールドリッジ - ストリング・アレンジ (4, 10)
  • シド・シャープ - オーケストラ・リーダー (4, 10)

制作

  • クロスビー&ナッシュ - プロデューサー
  • スティーヴン・バーンカード、ドン・グーチ - エンジニア
  • ランキー・リンストロット - ABCレコーディング・スタジオ(カリフォルニア州ロサンゼルス)でのマスタリング
  • ゲイリー・バーデン、ジェニス・ヘオ - アートディレクション
  • ジョエル・バーンスタイン - 撮影
  • スティーブン・バーンカード、マイク・ラゴンガ - リイシュー・プロデューサー
  • エリック・ラブソン - リマスタリング・エンジニア

脚注

  1. ^ Allmusic review
  2. ^ Billboard David Crosby chart history retrieved 11 April 2018
  3. ^ RIAA database retrieved 11 April 2018
  4. ^ Whistling Down the Wire MCA 088 112 032-2, 2000 reissue, liner notes.
  5. ^ Zimmer, Dave, and Diltz, Henry. Crosby Stills & Nash: The Authorized Biography, St. Martin’s Press, 1984. ISBN 0-312-17660-0, p. 185.
  6. ^ Whistling 2000 reissue liner notes.
  7. ^ “Graham Nash opens up about Crosby, Spotify, Joni and why he's curious; he's in Broward soon”. The Miami Herald (Miami, Florida): p. 6C/7C. (March 10, 2022). https://www.newspapers.com/clip/101318371/graham-nash-opens-up-about-crosby-spoti/ May 7, 2022閲覧。 

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤーのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤー」の関連用語

ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのホイッスリング・ダウン・ザ・ワイヤー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS