ペトル=ダグラス=ノイマンの定理とは? わかりやすく解説

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ペトル=ダグラス=ノイマンの定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/30 23:59 UTC 版)

幾何学において、ペトル–ダグラス–ノイマンの定理(ペトル–ダグラス–ノイマンのていり、英語: Petr–Douglas–Neumann theorem,PDN-theorem)は、平面上の任意の多角形正多角形に関する定理である[1]。1905年と1908年、プラハドイツにおけるカレル・ペトルの出版による発表が初出であり[2][3][4]、その後、それぞれ1940年と1941年にジェス・ダグラスベルンハルト・ノイマンによって、独自に再発見された[4][5][6]。命名はStephen B Grayによる[4]。ペトル=ダグラス=ノイマンの定理は、ダグラスの定理(Douglas's theorem)、ダグラス–ノイマンの定理(Douglas–Neumann theorem)、ナポレオン–ダグラス–ノイマンの定理(Napoleon–Douglas–Neumann theorem)、ペトルの定理(Petr's theorem)、PDN定理(PDN-theorem)などとも呼ばれる[4][7]

ペトル=ダグラス=ノイマンの定理はナポレオンの定理ヴァン・オーベルの定理の一般化となっている。

内容

ペトル=ダグラス=ノイマンの定理の主張は以下のとおりである[5][8][9]

頂角が2kπ/nで(k1 ≤ kn - 2を満たす整数)底辺をn角形A0のそれぞれの辺とする二等辺三角形を作る。これら二等辺三角形の頂点から成るn角形A1に対しても同様に頂角が2mπ/nである(m1 ≤ mn - 2,mkを満たす整数)二等辺三角形を作る。このような過程をn−2回くり返してn角形A0, A1, A2 ,..., An-2を作成する。 ただし、n−2回の間に、1 ≤ kn - 2を満たす、すべての整数kが(順序は無関係に)用いられるとする。このときA0, A1, A2 ,..., An-2幾何中心はすべて一致し、さらにAn-2正n角形となる。

三角形の場合

ペトル=ダグラス=ノイマンの定理の、ナポレオンの定理の図解

n = 3とすることで、1 ≤ kn - 2を満たす整数は1のみである。つまり任意の三角形のそれぞれの辺上に頂角120°の二等辺三角形を作ったとき、それら頂点からなる三角形であるナポレオンの三角形と呼ばれる正三角形の中心が、元の三角形の重心と一致する。これはナポレオンの定理である。

四角形の場合

四角形の場合、n = 4なのでkは1,2である。したがって二等辺三角形の頂角は以下のようになる。

A0=ABCD,A1=EFGH,A2=PQRS

A1, A2の頂角はそれぞれπ /2, π

A0=ABCD,A1=EFGH,A2=PQRS

A1, A2の頂角はそれぞれπ, π /2

A0が自己交叉し、

A1, A2の頂角がそれぞれπ /2, πである場合。

A0が自己交叉し、

A1, A2の頂角がそれぞれπ, π /2である場合。

ヴァン・オーベルの定理とペトル=ダグラス=ノイマンの定理の図解

五角形の場合

A0ABCDEとする。A1 (=FGHIJ)が72°、 A2 (= KLMNO)が144°、A3 (=PQRST)が216°の頂角から成る場合のペトル=ダグラス=ノイマンの定理

五角形においては、n = 5よりk = 1, 2, 3で二等辺三角形の頂角は以下のようになる。




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