プロトンによる遮蔽の分子機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:23 UTC 版)
「ナトリウムチャネル」の記事における「プロトンによる遮蔽の分子機構」の解説
心筋細胞由来の1分子のチャネルからのデータは、プロトンが個々のナトリウムチャネルのコンダクタンスを低下させることを示している。ナトリウムチャネルの選択性フィルターは、4つの機能ドメインのポアループ(pore-loop)からそれぞれ1残基ずつが参加することで構成されている。この選択性フィルターを形成する4残基はDEKAモチーフとして知られている。ナトリウムチャネルの透過率は、outer charged ring(チャネルの細胞外側で荷電残基が環状に配置された領域)を構成する4つのカルボン酸残基、EEDDモチーフによって決定されている。これらのカルボン酸のプロトン化はナトリウムチャネルのプロトンによる遮蔽の主要な駆動因子の1つであるが、他の残基もpH感受性に寄与している。そのような残基の例としては主に心臓で発現するナトリウムチャネルNav1.5のC373があり、このチャネルはこれまで研究されたナトリウムチャネルの中で最もpH感受性が高いものである。
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