プトレマイオスの定理とは? わかりやすく解説

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プトレマイオス‐の‐ていり【プトレマイオスの定理】

読み方:ぷとれまいおすのていり

円に内接する四角形の辺の長さについての定理四角形ABCD対しACBDAD・BCAB・DC成り立つ。すなわち、対角線の積は対辺の積の和に等しいことを意味する古代ギリシャプトレマイオスにより導出トレミーの定理


トレミーの定理

(プトレマイオスの定理 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/02 14:19 UTC 版)

トレミーの定理(トレミーのていり、: Ptolemy's Theorem)とは、に内接する四角形 ABCD において、の長さに関する等式

トレミーの定理を一般化したオイラーの定理(オイラーのていり)とは、必ずしも円に内接しない四角形 ABCD において、辺の長さに関するトレミーの不等式: Ptolemy's inequality):

円に関する反転を用いた証明

Dを中心とする適当な円 に関する反転 によってABCDの外接円が直線に移されるようにする。 このとき が成り立つ。 このとき、一般性を失わずに の半径を1と置くことができる。 このとき はそれぞれ以下のように表される。

この式の両辺に をかけて最初の式に代入するとトレミーの定理が得られる。

一般化

一般化にケイシーの定理がある。

歴史

現代にのこる初出は、プトレマイオス『アルマゲスト』であるが、証明が初等的であるため、それ以前に発見されている可能性がある。『アルマゲスト』では、ある種の三角関数の加法定理の証明のための準備として証明されている。なお、『アルマゲスト』では現代用いられている三角関数は用いられておらず、代わりに標準的な円の半径をR(=60)として、を用いている[4]。また、『アルマゲスト』の証明は、上記二つのいずれとも異なって、より初等的である。

脚注

  1. ^ デジタル大辞泉. “プトレマイオスの定理”. コトバンク. 2019年9月15日閲覧。
  2. ^ 中村文則. “トレミーを散りばめる”. 数学のいずみ. 2019年9月15日閲覧。
  3. ^ 高木 1996, 3 複素数
  4. ^ Van Brummelen, 2009, pp.74-75

参考文献

  • 高木貞治『復刻版 近世数学史談・数学雑談』共立出版、1996年12月10日。ISBN 978-4-320-01551-7 
  • Glen Van Brummelen, The Mathematics of the Heavens and the Earth: The Early History of Trigonometry, ‎ Princeton Univ Press (2009)


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