フォトン・アップコンバージョン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/23 08:48 UTC 版)
「三重項-三重項消滅」の記事における「フォトン・アップコンバージョン」の解説
三重項-三重項消滅は2つの三重項励起状態のエネルギーを1つの分子へ組み合わせてより高い励起状態を作り出すため、2個のフォトン(光子)のエネルギーをより高いエネルギーの1個のフォトンへと変換するために使われてきた。この過程はフォトン・アップコンバージョン(英語版)と呼ばれる。三重項-三重項消滅を介してフォトン・アップコンバージョンを達成するため、2種類の分子、増感剤と発光体(消滅剤)がしばしば組み合わされる。増感剤は低エネルギーフォトンを吸収し、項間交差を通じてその第一励起三重項状態(T1)に移る。増感剤は次に励起エネルギーを発光体へと伝達し、その結果三重項励起発光体と基底状態増感剤がもたらされる。2つの三重項励起発光体は次に三重項-三重項消滅を経験し、発光体の一重項励起状態(S1)が占められたならば蛍光はアップコンバージョンされたフォトンをもたらす。
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