フェロー語訳聖書とは? わかりやすく解説

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フェロー語訳聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/30 21:17 UTC 版)

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フェロー語訳聖書(フェローごやくせいしょ、英語: Bible translations into Faroese)では、キリスト教聖書フェロー語への翻訳を扱う。フェロー語はデンマーク領で、イギリススコットランドアイスランドの間に位置するフェロー諸島で話されている言語である[1]

フェロー語はインド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派に属し、アイスランド語に近いといわれる。島民ほぼ全員がキリスト教徒で、ルーテル派のフェロー諸島教会(Church of the Faroe Islands)が大多数。

最初の聖書訳

1814年、まだフェロー語の正書法が定まっていない時期に音声記号を使って、J. H. シュローター(J. H. Schrøter)が『新約聖書』の翻訳を始めて、1823年『マタイによる福音書』が初めてフェロー語に翻訳された。これは翌1824年にデンマーク聖書協会によって、当時5千人に満たなかった島民全員へ渡るように1200冊が配布された[2]

その後の聖書訳

1843年に、V. U. ハマスハイム(V. U. Hammershaimb)が正書法を発表して、その後それが確立されてゆく。1855年、ハマスハイムは福音書の一部をフェロー語に訳して、初めて教会で使った。1892年、フルイリクル・ペテルセン(Fríðrikur Petersen)が「主の祈り」を教会の雑誌で発表した。

聖書全体を初めてフェロー語に訳したのは、福音主義的な「プリマス・ブレザレン」のヴィクトル・ダニエルセン(Victor Danielsen)であった。彼は原典のヘブライ語・ギリシア語ではなくヨーロッパのさまざまな翻訳聖書から翻訳を進めて、1937年には『新約聖書』全書を、1939年には『旧約聖書』全書を訳したが、ノルウェーで出版予定であったその聖書は第二次世界大戦の影響から遅れ、最終的には終戦後1949年に全体的な手直しを経て出版された[3]。彼の翻訳は堅実で標準的であるといわれる。

1961年に、フェロー諸島教会は『旧・新約全書』を別翻訳で発行した。これはヨアクプ・ダール(Jákup Dahl)が1923年に完成した『新約聖書』、彼の死後引き継いだクリスチャン・ヴィデロ(Kristian Oswald Viderø)の『旧約聖書』に基づいている。ダール訳は巧みで原典に忠実、ヴィデロ訳は高雅で詩的といわれている。

Translation ヨハネ 3:16
Unknown source[4] Tí so elskaði Gud verðina, at hann gav son sín, hin einborna, fyri at hvør tann, sum trýr á hann, ikki skal fortapast, men hava ævigt liv.

脚注

  1. ^ フェロー語 フェローご Fa(e)roese language(コトバンク)
  2. ^ The Faroese Bible Society – an overview (The Faroese Bible Society)
  3. ^ Faroese Bible による。ダニエルセンが依拠した現代語訳聖書の内訳は、デンマーク語訳、ノルウェー語訳、スウェーデン語訳、2通りのドイツ語訳と2通りの英語訳、それからアイスランド語訳だという。
  4. ^ Faroese EveryTong.com

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