パラシオスとの絵画競技
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/22 19:49 UTC 版)
「ゼウクシス」の記事における「パラシオスとの絵画競技」の解説
大プリニウスの『博物誌』によると、ゼウクシスは、同時代人であったパラシオス(エフェソス、後にアテナイで活動した)とともに、どちらがより優れているかを決する競技をおこなったという。ゼウクシスがブドウの絵を除幕すると、それはあまりに写実的だったので鳥たちが飛来して突こうとしたという。しかし、パラシオスがカーテンで隠された絵を示し、ゼウクシスがそれを開くよう促したところ、そのカーテンはそれ自体が描かれただまし絵だった。パラシオスが勝利し、ゼウクシスは「私は鳥は騙せたが、パラシオスはゼウクシスを騙した」と言ったという。この話は、18世紀から19世紀の絵画理論の中で、空間的な錯覚を起こさせる技法を擁護するためにしばしば言及された。同様の逸話には、あるときゼウクシスがブドウを持つ少年の姿を描いていたところ、またもや鳥たちがブドウを突こうとしたため、彼はひどく不機嫌になり、少年の姿をもっと下手くそに描いていれば、鳥たちが怖がって近づいてこなかったはずなのにと言った、というものもある。
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