ハイドロジェノソームを持つ生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/06/30 00:32 UTC 版)
「ハイドロジェノソーム」の記事における「ハイドロジェノソームを持つ生物」の解説
ハイドロジェノソームの研究が最も進んでいる生物は、人畜の性感染症を引き起こす寄生虫であるトリコモナス類(→トリコモナス症)や、ネオカリマスティクスのようなルーメン真菌である。 ゴキブリの後腸に棲む嫌気性の繊毛虫 N. ovalis は細胞内に無数のハイドロジェノソームを持っており、これは Nyctotherus ovalis の細胞内共生体であるメタン菌と密接な関係がある。N. ovalis のメタン菌は、ハイドロジェノソームが産生する水素を利用してメタンを生成しているのである。また N. ovalis のハイドロジェノソームのマトリックスにはリボソーム様の顆粒があり、共生メタン菌の 70s リボソームに近い大きさである。この特徴は、ハイドロジェノソーム内にゲノムが存在する事を形態の面から支持するものと言われている。
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