デガシラバエ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/26 13:16 UTC 版)
| デガシラバエ科 | ||||||||||||||||||||||||
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       Pyrgotella chagnoni
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| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
 
      
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 など  | 
    
デガシラバエ(出頭蠅)は、ハエ目(双翅目)デガシラバエ科 (Pyrgotidae) に属する昆虫の総称。世界に約330種が生息している比較的小さな分類群である[1]。
分布
デガシラバエは世界中に分布しているが、これまでに記録されている約330種のうち3分の1の種はエチオピア区に生息している[2]。他に、オセアニアでは17属73種[2]、日本では5属9種が記録されている[1]。
特徴
デガシラバエは捕食寄生性の種であり、幼虫は甲虫やハチ目(膜翅目)の昆虫に内部寄生しているとされているが、その生態はよくわかっていない[2]。成虫は夜間に光に集まる習性があり[1]、ライトトラップ等で容易に捕獲される[2]。しかし中には、Prodalmannnia 属のように、昼間に訪花するのが観察される種もある。
分類
デガシラバエ科は、大きく3亜科 (Lochmostyliinae, Pyrgotinae, Toxurinae) に分けられることが多かったが[2]、Lochmostyliinae亜科を独立した科 (Ctenostylidae) として扱い、Toxurinae 亜科を Pyrgotinae 亜科に含め、さらにPyrgotinae 亜科から Teretrurinae 亜科を独立させる、といった系統関係も主張されている[3]。
主な属
世界に約50属が記録されている。ここでは日本で記録がある属と種を挙げた。なお和名は市毛 (2012) に従った[1]。
- Adapsilia ハマダラハチモドキバエ属 
    
- A. coarctata
 - A. microcera ササキハマダラハチモドキバエ
 - A. verrucifer イボハチモドキバエ
 
 - Campylocera コマダラハチモドキバエ属 
    
- C. thoracalis コマダラハチモドキバエ
 
 - Eupyrgota オオハチモドキバエ属 
    
- E. flavopilosa ウスイロハチモドキバエ (オオモリハチモドキバエ)
 - E. fusca フトハチモドキバエ
 - E. luteola オオハチモドキバエ
 
 - Parageloemyia コモンハチモドキバエ属 
    
- P. quadriseta スギモトコモンハチモドキバエ
 
 - Porpomastix ミツモンハチモドキバエ属 
    
- P. fasciolata ミツモンハチモドキバエ
 
 
脚注
- ^ a b c d 市毛勝義 (2012)「日本産デガシラバエ科(Pyrgotidae)について」はなあぶ 33 pp.21-39
 - ^ a b c d e Neal L. Evenhuis (ed.) 1989. Catalog of the Diptera of the Australasian and Oceanian Regions. Bishop Museum Press pp.498-501
 - ^ V. A. Korneyev (2004) GENERA OF PALAEARCTIC PYRGOTIDAE (DIPTERA, ACALYPTRATA), WITH NOMENCLATURAL NOTES AND A KEY. Vestnik zoologii, 38(1): 19–46
 
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