ディコリサンドラ亜連とは? わかりやすく解説

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ディコリサンドラ亜連

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/29 05:08 UTC 版)

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ディコリサンドラ亜連
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: ツユクサ目 Commelinales
: ツユクサ科 Commelinaceae
: ムラサキツユクサ連 Tradescantieae
亜連 : ディコリサンドラ亜連 Dichorisandrinae
  • 本文参照

ディコリサンドラ亜連(Dichorisandrinae)は、単子葉植物ツユクサ科ツユクサ連に属する亜連で、5属約60種を含む[1][2]。全種が中南米に産し、日本の植物園ではディコリサンドラ、コクリオステマ、シデラシスが見られ、ゲオゲナントゥスが観葉植物として栽培される。

形態的な多様性が高く、染色体基本数 X=19を除いて全体に共通する特徴は知られていない[2]。DNAでは2つのグループに分けられることが分かっており、これらは系統的には側系統群となる可能性が高いが[3][4]、どちらのグループにおいても、ツユクサ科の中でも特殊な性質を持つものが多い。

ディコリサンドラとシデラシスではつる性や仮種皮が見られ、特にディコリサンドラでは雄しべの葯が細長く、先端から花粉を放出する。コクリオステマとプラウマニアントゥスでは、花弁が2枚ある側の雄しべ3本だけが成熟する。 コクリオステマは着生植物で、左右の雄しべの花糸部分が覆い状に広がって螺旋形の葯を包み込んだプラグ型の構造になり、2つの突起先端の孔から花粉を放出する。プラウマニアントゥスは、熱帯雨林の林床を這う植物で、花の多くは閉鎖花になる。ゲオゲナントゥスはムラサキツユクサ連では稀な気孔副細胞配置を示し、花序は地際で腋生する。

プラウマニアントゥスはFaden (1998) の時点では記載されておらず、2004年に新属新種として記載された。

  • ディコリサンドラ属(コダチハカタカラクサ属) Dichorisandra - 約40種

参考文献

  1. ^ Faden, Robert B. (1998), Kubitzki, Klaus, ed., The Families and Genera of Vascular Plants, 4, Berlin: Springer, pp. 109–128, ISBN 3-540-64061-4, http://digital.csic.es/bitstream/10261/71530/1/261LabiadasKubitzki.pdf 
  2. ^ a b Pellegrini, Marco O.O.; Faden, Robert B. (2017-07-13). “Recircumscription and taxonomic revision of Siderasis, with comments on the systematics of subtribe Dichorisandrinae (Commelinaceae)”. PhytoKeys 83: 1–41. doi:10.3897/phytokeys.83.13490. ISSN 1314-2003. PMC: PMC5624180. PMID 29033648. https://phytokeys.pensoft.net/articles.php?id=13490. 
  3. ^ Evans, Timothy M.; Sytsma, Kenneth J.; Faden, Robert B.; Givnish, Thomas J. (2003), "Phylogenetic Relationships in the Commelinaceae: II. A Cladistic Analysis of rbcL Sequences and Morphology", Systematic Botany, 28 (2): 270–292, doi:10.1043/0363-6445-28.2.270
  4. ^ Wade, Dylan; Evans, Timothy; Faden, Robert (2006). “Subtribal Relationships in Tribe Tradescantieae (Commelinaceae)Based on Molecular and Morphological Data”. Aliso 22 (1): 520–526. doi:10.5642/aliso.20062201.40. http://scholarship.claremont.edu/aliso/vol22/iss1/40/. 



ディコリサンドラ亜連

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/22 00:40 UTC 版)

ツユクサ科」の記事における「ディコリサンドラ亜連」の解説

中南米に5属約60種が分布する形態的には多様だが、細胞学的には染色体大きく基本数X=19という特徴がある。分子系統では2つ形態的によくまとまるクレード分かれることが明らかになっており、側系統可能性が高いとされる。 ディコリサンドラ属(コダチハカタカラクサ属) Dichorisandra シデラシス属 Siderasis ゲオゲナントゥス属 Geogenanthus プラウマニアントゥス属 Plowmanianthus コクリオステマ属 Cochliostema

※この「ディコリサンドラ亜連」の解説は、「ツユクサ科」の解説の一部です。
「ディコリサンドラ亜連」を含む「ツユクサ科」の記事については、「ツユクサ科」の概要を参照ください。

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