チャンネル=ポルトー・バスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/13 05:31 UTC 版)
チャンネル=ポルトー・バスク
Channel-Port aux Basques |
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Town of Channel-Port aux Basques | |
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2005年10月頃のチャンネル=ポルトー・バスクのウォーターフロント
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座標:北緯47度34分10秒 西経59度8分10秒 / 北緯47.56944度 西経59.13611度座標: 北緯47度34分10秒 西経59度8分10秒 / 北緯47.56944度 西経59.13611度 | |
国 | ![]() |
州 | ![]() |
町制施行 | 1945年 |
政府 | |
• 町長 | ブライアン・バトン |
面積 | |
• 合計 | 38.77 km2 |
標高 | 23 m |
人口
(2021年国勢調査)
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• 合計 | 3,547人 |
• 密度 | 91人/km2 |
[3] | |
等時帯 | UTC-3:30 (NST) |
• 夏時間 | UTC-2:30 (NDT) |
市外局番 | 709 |
ウェブサイト | www |
チャンネル=ポルトー・バスク (Channel-Port aux Basques)は、カナダのニューファンドランド・ラブラドール州の町。ニューファンドランド島の南西端に位置している。
内航船の出発点であると当時に、ノバスコシア州のシドニーへ向かうフェリーの出発地点である。トランスカナダハイウェイのニューファンドランド部分の西端にあたる。
由来
16世紀に捕鯨のため島周辺にやってきた、バスク人の漁民に由来する地名である。
歴史
1500年代、バスクの船団はこの地に移動し、魚の交易中心地をつくるため水深の深い港を建設した。1578年に、アンソニー・パークハーストは、ニューファンドランドにいた少なくとも100隻以上のスペイン船のうちに[4]20から30のバスク人捕鯨漁民がいたと数えている[5]。その後ニューファンドランド島におけるフランス人の集まり町となっていたが、スペイン継承戦争の講和条約ユトレヒト条約(1713年)によってフランスが島岸の漁村における漁業権などを認めることを条件にニューファンドランド島の領有をイギリスに正式に譲渡したため、この地域は小さな漁村の集合体となっていった[6]。
1856年、ニューファンドランド島とケープブレトン島の間に海底ケーブルが敷設され[7]、大西洋横断電信ケーブルの敷設競争が始まった。チャンネル=ポルトー・バスクに電信局が1857年に開設された。
1880年代、カナダ自治領政府はニューファンドランド植民地はその後も別の植民地として統治されていくにもかかわらず、航行の障害を懸念しセントローレンス湾の入口に当たるチャンネル=ポルトー・バスクのレイ岬に灯台を建設。
1898年にニューファンドランド鉄道がチャンネル=ポルトー・バスクが終点として開通。 19世紀には、イカが水揚げされていた[8]。
1945年にチャンネル=ポルトー・バスクの町制施行[9]。1964年にマウス島が編入された[9]。
1949年にニューファンドランド植民地がカナダに加入した。ニューファンドランド鉄道がカナディアン・ナショナル鉄道(CNR)の一部として編入された。ニューファンドランドのカナダ加入の条件のひとつにチャンネル=ポルトー・バスク - ノバスコシア州ノース・シドニー間のフェリー運航の保証があり、当時の英領北アメリカ法から1982年憲法でも現在に至ってその条件が継続されている[10]。
CNRによってフェリー港が拡充され、1960年代半ばにはトランスカナダハイウェイも開通したことでカーフェリーが就航し、結果として鉄道が廃止となった。植物検疫なども強化され、カナディアン・ナショナル鉄道傘下に設立されたCNマリン(現在のマリン・アトランティック)も拡充した。
2022年にハリケーン・フィオナがこの地域を襲い[11]、住宅100軒近くが被害を受けた[12]。
交通
道路
トランスカナダハイウェイとトランスカナダトレイルのニューファンドランド部分の西端がこのチャンネル=ポルトー・バスクの町にある。
フェリー
・チャンネル=ポルトー・バスク - ノバスコシア州ノース・シドニー航路:ノバスコシア州シドニーの外港ノース・シドニーへのマリン・アトランティック運航のカーフェリーが出ている[13]。2009年に大型船であるアトランティック・ビジョン号がマリン・アトランティックの旗艦の一隻として追加となった[14]。2011年からステナラインからリースした(後に購入した)ブルー・パティー号とハイランダーズ号が就航している[15]。
脚注
- ^ Channel-Port aux Basques, Town [Census subdivision], Newfoundland and Labrador and Division No. 3, Census division [Census division], Newfoundland and Labrador
- ^ Census Profile, 2016 Census Channel-Port aux Basques [Population centre], Newfoundland and Labrador and Newfoundland and Labrador [Province]
- ^ “Population and dwelling counts: Canada, provinces and territories, census divisions and census subdivisions (municipalities), Newfoundland and Labrador”. Statistics Canada (2022年2月9日). 2022年3月15日閲覧。
- ^ La pêche internationale au XVIe siècle
- ^ Canada-Québec 1534-2000, Jacques Lacoursière, Jean Provencher, Denis Vaugeois
- ^ “Channel – Port aux Basques”. 2006年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年6月11日閲覧。
- ^ “Before Marconi – The St. John's to New York Telegraph Cable”. 2006年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。 Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- ^ Dictionnaire pittoresque d'histoire naturelle et des phénomènes de la nature, Cosson, 1838
- ^ a b Government of Newfoundland and Labrador,Historical Statistics of Newfoundland and Labrador, Vol. 2, Newfoundland and Labrador, 1998, table A-9.
- ^ Newfoundland Act
- ^ “'Total devastation' as Port aux Basques declares state of emergency due to post-tropical storm Fiona”. CBC News (2022年9月24日). 2023年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月13日閲覧。
- ^ “Furey says nearly 100 homes in southwestern Newfoundland destroyed, cost of damage unclear”. CBC News (2022年9月27日). 2022年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月13日閲覧。
- ^ [1]
- ^ “Marine Atlantic renews lease for MV Atlantic Vision”. CBC News (2015年2月3日). 2015年10月26日閲覧。
- ^ “Marine Atlantic Purchases MV Blue Puttees, MV Highlanders”. CBC News (2015年5月26日). 2015年5月26日閲覧。
外部リンク
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