ジョシュ・ハートとは? わかりやすく解説

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ジョシュ・ハート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/05 07:38 UTC 版)

ジョシュ・ハート
Josh Hart
2022年のハート
ニューヨーク・ニックス  No.3
ポジション SF / SG
所属リーグ NBA
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
生年月日 (1995-03-06) 1995年3月6日(30歳)
出身地 メリーランド州シルバースプリング
身長 193cm (6 ft 4 in)
体重 98kg (216 lb)
ウィングスパン 204cm  (6 ft 9 in)
キャリア情報
高校 ウィートン高等学校英語版
シドウェル・フレンズ・スクール
大学 ビラノバ大学
NBAドラフト 2017年 / 1巡目 / 全体30位[1]
ユタ・ジャズから指名
プロ選手期間 2017年–現在
経歴
20172019 ロサンゼルス・レイカーズ
2017 サウスベイ・レイカーズ
20192022 ニューオーリンズ・ペリカンズ
20222023 ポートランド・トレイルブレイザーズ
2023 ニューヨーク・ニックス
受賞歴
Stats  Basketball-Reference.com
Stats  NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

ジョシュア・アーロン・ハートJoshua Aaron Hart, 1995年3月6日 - )は、アメリカ合衆国メリーランド州シルバースプリング出身のプロバスケットボール選手。NBAニューヨーク・ニックスに所属している。ポジションはスモールフォワードまたはシューティングガード

経歴

カレッジ

1年時に7.8得点、4リバウンドを記録し、ビッグイーストオールフレッシュマンチームに選出された。シーズンの3ポイントシュート成功率は31.3%だったが 、コーチ曰く「驚くべき自信」を持っていると評された[1]。2年時にはシックスマンとして起用され、監督からは「万能プレイヤー」と評された[2]。リーグ内トーナメントの3試合で平均17.7得点を記録し、最優秀選手賞を受賞。ベンチから出場した選手が受賞したのは36年ぶりの出来事だった[3]

3年時からスターターになり、シーズン平均15.5得点、6.8リバウンドを記録。全国屈指となったチームの大黒柱として活躍した[4]。満場一致でビッグイーストファーストチームに選出され[5]NABCにおけるオールアメリカン・サードチーム[6]NCAAトーナメントでは学校史上2回目となる優勝[7]を果たすなど、多くの栄誉を受けたシーズンとなったが2016年のNBAドラフトへのアーリーエントリーは見送った[8]

ビラノバ大学時代のハート(2017年)

4年時には12月10日のノートルダム大学との対戦でキャリアハイとなる37得点を記録[9]するなど、最終的にシーズン平均18.7得点、6.4リバウンド、2.9アシストを記録し、同年のシニアクラスワードを受賞した[10]。ビッグイースト最優秀選手賞を受賞するとともに、チームメイトのミカル・ブリッジズカイリ・トーマス英語版らと分け合う形で最優秀守備選手にも選出された[11]

2022年1月19日にハートの背番号「3」が永久欠番となった[12]

ロサンゼルス・レイカーズ

2017年のNBAドラフトにて1巡目全体30位でユタ・ジャズから指名された後、トニー・ブラッドリー英語版との交換でトーマス・ブライアントと共に、交渉権がロサンゼルス・レイカーズへ放出された[13]

2017年12月14日のクリーブランド・キャバリアーズ戦で初めて先発出場し、ダブル・ダブルを記録した[14]。2018年2月28日に左手を骨折[15]し、3月末まで欠場した。シーズン最終戦となるロサンゼルス・クリッパーズ戦でキャリアハイとなる30得点を記録した[16]。2018年のNBAサマーリーグで平均24.2得点、5.0リバウンドを記録し、サマーリーグMVPに選出された[17]。2019年3月28日に右膝蓋腱を手術し残りのシーズンを全休することが発表された[18]

ニューオーリンズ・ペリカンズ

2019年7月6日にアンソニー・デイビスとのトレードで、ロンゾ・ボールブランドン・イングラムデアンドレ・ハンターの交渉権を含む複数のドラフト権、金銭と共にニューオーリンズ・ペリカンズへ移籍した[19]

2021年2月9日にヒューストン・ロケッツ戦で、ベンチ出場ながらシーズンハイとなる17リバウンドを含む20得点、3アシスト、1スティール、2ブロックを記録し[20]、ベンチ出場ながら20得点・15リバウンド以上を記録したフランチャイズ史上初の選手となった。

2021年8月18日にペリカンズとの3年総額3800万ドルの再契約に合意した [21]。11月13日のメンフィス・グリズリーズ戦でキャリアハイとなる11アシストを記録した[22]

ポートランド・トレイルブレイザーズ

2022年2月8日にCJ・マッカラムラリー・ナンス・ジュニアトニー・スネルとのトレードで、ニキール・アレクサンダー=ウォーカートマシュ・サトランスキーディディ・ロウザダ英語版、複数のドラフト指名権と共にポートランド・トレイルブレイザーズへ移籍した[23]

3月12日のワシントン・ウィザーズ戦でキャリアハイとなる44得点を含む8リバウンド、6アシストを記録した[24]

ニューヨーク・ニックス

2023年2月9日にキャム・レディッシュライアン・アーチディアコノスビ・ミハイリュク、プロテクト付きドラフト1巡目指名権とのトレードで、ニューヨーク・ニックスへ移籍した[25]。2日後のユタ・ジャズ戦でニックスデビューを果たして11得点、7リバウンド、4アシストを記録し、チームは126-120で勝利した。4月15日に行われたクリーブランド・キャバリアーズとのプレーオフ第1回戦の第1戦でプレーオフデビューを果たし、17得点、10リバウンド、2アシストを記録し、チームは101-97で辛勝した[26]

4月10日にニックスとの4年総額8100万ドルの延長契約に合意した[27]。2024年1月30日のユタ・ジャズ戦で自身初のトリプル・ダブルとなる10得点、10リバウンド、10アシストを記録し、チームは118-103で勝利した[28]。2月8日のダラス・マーベリックス戦で自身2度目のトリプル・ダブルとなる23得点、10リバウンド、12アシストを記録したが、チームは108-122で敗れた[29]。同月26日のデトロイト・ピストンズ戦で決勝点となるレイアップを沈め、チームは113-111で辛勝した[30]。3月18日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦で48分間フル出場し、10得点、11リバウンド、11アシストのトリプル・ダブルを達成し、チームは119-112で勝利した。なお、ニックスの選手が48分間出場したのは、ウォルト・フレイジャージェリー・ルーカスに次いで史上3人目であった[31]。4月20日に行われたフィラデルフィア・76ersとのプレーオフ第1回戦の第1戦で22得点、13リバウンドを記録し、チームは111-104で勝利した[32]

2024-25シーズン、12月30日のワシントン・ウィザーズ戦で自身9度目のトリプル・ダブルとなる23得点、15リバウンド、10アシストを記録し、チームは126-106で勝利した[33]。2日後のユタ・ジャズ戦で2試合連続のトリプル・ダブルとなる15得点、14リバウンド、12アシストを記録し、チームは119-103で勝利した。なお、ニックスの選手が2試合連続でトリプル・ダブルを達成したのは、リッチー・ゲリン、ジェリー・ルーカス、ウォルト・フレイジャー、マイケル・レイ・リチャードソンに次いで史上5人目であった[34]。3月26日のダラス・マーベリックス戦で16得点、11アシスト、12リバウンドとトリプルダブルを記録、この試合でカール=アンソニー・タウンズもトリプルダブルを記録し、ニックス所属の2選手が初めて同一の試合でトリプルダブルを記録したこととなった[35]。プレーオフではカンファレンス・セミファイナルでボストン・セルティックスと対戦、第6戦では10得点、11アシスト、11リバウンドと、トリプルダブルを記録、ニックスの選手がプレーオフでトリプルダブルを記録したのはウォルト・フレイジャー以来53年振りとなった[36]

個人成績

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ
  リーグリーダー

NBA

レギュラーシーズン

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2017–18 LAL 63 23 23.2 .469 .396 .702 4.2 1.3 .7 .3 7.9
2018–19 67 22 25.6 .407 .336 .688 3.7 1.4 1.0 .6 7.8
2019–20 NOP 65 16 27.0 .423 .342 .739 6.5 1.7 1.0 .4 10.1
2020–21 47 4 28.7 .439 .326 .775 8.0 2.3 .8 .3 9.2
2021–22 41 40 33.5 .505 .323 .753 7.8 4.1 1.1 .3 13.4
POR 13 13 32.1 .503 .373 .772 5.4 4.3 1.2 .2 19.9
2021-22計 54 53 33.2 .504 .343 .758 7.2 4.1 1.1 .2 14.9
2022–23 51 51 33.4 .504 .304 .731 8.2 3.9 1.1 .2 9.5
NYK 25 1 30.0 .586 .519 .789 7.0 3.6 1.4 .5 10.2
2022-23計 76 52 32.3 .529 .372 .750 7.8 3.8 1.2 .3 9.8
2023–24 81 42 33.4 .434 .310 .791 8.3 4.1 .9 .3 9.4
2024–25 77 77 37.6* .525 .333 .776 9.6 5.9 1.5 .4 13.6
通算 530 289 30.4 .471 .342 .753 7.0 3.2 1.0 .3 10.3

プレーオフ

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2023 NYK 11 5 32.1 .479 .313 .636 7.4 2.2 .8 .3 10.4
2024 13 13 42.1 .440 .373 .729 11.5 4.5 1.0 .8 14.5
2025 18 14 35.7 .472 .370 .776 8.8 4.4 1.1 .6 11.6
通算 42 32 26.7 .461 .359 .737 9.3 3.9 1.0 .5 12.2

カレッジ

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2013–14 ビラノバ 34 1 21.4 .500 .313 .677 4.4 .9 .6 .3 7.8
2014–15 36 2 25.5 .515 .464 .670 4.5 1.5 1.1 .4 10.1
2015–16 40 39 31.4 .513 .357 .752 6.8 1.9 1.2 .3 15.5
2016–17 36 35 33.1 .510 .404 .747 6.4 2.9 1.6 .3 18.7
通算 146 77 28.0 .511 .389 .720 5.6 1.8 1.1 .3 13.2

人物・エピソード

ハートはチェルシーFCのファンである[37]。自身のXアカウントにてサッカーの試合観戦の投稿をすることがあり、2022 FIFAワールドカップラウンド16でのクロアチア日本戦について「日本(代表)のPKは酷いものだ」と評した[38]

脚注

  1. ^ 'Nova's Josh Hart has earned respect with his shooting” (英語). inquirer.com. 2022年9月23日閲覧。
  2. ^ Big East preview: 6th man Josh Hart Villanova's unsung hero” (英語). Sep 23, nbcsports.com2022閲覧。 エラー: 閲覧日が正しく記入されていません。
  3. ^ Villanova's Josh Hart an unlikely Big East tournament MVP” (英語). archive.org. 2022年9月23日閲覧。
  4. ^ Villanova Ranked No. 1 for First Time in AP Poll” (英語). wsj.com. 2022年9月23日閲覧。
  5. ^ Four Named Unanimously to MBB All-BIG EAST First Team” (英語). bigeast.com. 2022年9月23日閲覧。
  6. ^ ISU's Niang named second-team All-America by NABC” (英語). kmaland.com. 2022年9月23日閲覧。
  7. ^ Villanova Wins N.C.A.A. Championship on Last-Second Shot” (英語). nytimes.com. 2022年9月23日閲覧。
  8. ^ Villanova's leading scorer, Josh Hart, pulls out of NBA Draft and will return to school” (英語). cbssports.com. 2022年9月23日閲覧。
  9. ^ Naismith Watch: How Josh Hart stacks up against recent winners” (英語). ncaa.com. 2022年9月23日閲覧。
  10. ^ Villanova’s Josh Hart Wins 2016-17 Senior CLASS Award for Men’s Basketball” (英語). seniorclassaward.com. 2022年9月23日閲覧。
  11. ^ Villanova's Josh Hart named Big East Player of the Year” (英語). nbcsports.com. 2022年9月23日閲覧。
  12. ^ Villanova will retire Josh Hart’s jersey during the Marquette game on Jan. 19” (英語). inquirer.com. 2022年9月23日閲覧。
  13. ^ Lakers Acquire Josh Hart, Thomas Bryant in Trade with Utah”. NBA.com (2017年6月22日). 2017年7月4日閲覧。
  14. ^ Lakers' Josh Hart: Starting at shooting guard Wednesday” (英語). cbssports.com. 2022年9月23日閲覧。
  15. ^ LOS ANGELES LAKERS ROOKIE JOSH HART FRACTURES BONE IN LEFT HAND DURING PRACTICE” (英語). nba.com. 2022年9月23日閲覧。
  16. ^ Hart's 30 lead Lakers past Clippers 115-100 to end season” (英語). espn.com. 2022年9月23日閲覧。
  17. ^ Lakers' Josh Hart, who set out to dominate, named summer league MVP” (英語). espn.com. 2022年9月23日閲覧。
  18. ^ Josh Hart Medical Update” (英語). nba.com. 2022年9月23日閲覧。
  19. ^ "Lakers Acquire Anthony Davis" (Press release). Los Angeles Lakers. 6 July 2019. 2019年7月7日閲覧
  20. ^ HART GIVES PELICANS A BOOST IN 130-101 WIN OVER ROCKETS” (英語). nba.com. 2022年9月23日閲覧。
  21. ^ PELICANS SIGN JOSH HART TO 3-YEAR CONTRACT EXTENSION” (英語). nba.com. 2022年9月23日閲覧。
  22. ^ New Orleans tries to carry momentum into East trip” (英語). nba.com. 2022年9月23日閲覧。
  23. ^ Pelicans acquire CJ McCollum, Larry Nance Jr., and Tony Snell”. www.nba.com. 2022年2月9日閲覧。
  24. ^ Hart scores 44 as Trail Blazers top Wizards, end 6-game skid” (英語). espn.com. 2022年9月23日閲覧。
  25. ^ New York Knicks Acquire Josh Hart” (英語). www.nba.com. 2023年2月10日閲覧。
  26. ^ Knicks vs. Cavaliers - NBA Game Recap - April 15, 2023” (英語). ESPN. 2023年4月17日閲覧。
  27. ^ Knicks G Josh Hart agrees to 4-year, $81M extension”. SportsNaut.com (2023年8月9日). 2023年8月9日閲覧。
  28. ^ House, Alex (2024年1月30日). “Knicks: Josh Hart's hilarious wish after 3-point shooting woes in win vs. Jazz”. ClutchPoints. 2024年1月31日閲覧。
  29. ^ Luka Doncic scores 39 points to lead Mavericks to 122-108 victory over short-handed Knicks”. ESPN.com (2024年2月8日). 2024年2月8日閲覧。
  30. ^ Guinhawa, Angelo (2024年2月26日). “Pistons' Cade Cunningham shares angry 1-word reaction to soul-crushing loss to Knicks”. ClutchPoints. 2024年2月26日閲覧。
  31. ^ Josh Hart's iron-man feat earned him place in Knicks history” (英語). nypost.com. 2024年3月20日閲覧。
  32. ^ Knicks Rally Past 76ers
  33. ^ NBA: Josh Hart notches triple-double, leads Knicks over Wizards”. inquirer.net (2024年12月31日). 2025年1月2日閲覧。
  34. ^ Pagaduan, Jedd (2025年1月2日). “Josh Hart pulls off bonkers Knicks feat not seen since 1981”. ClutchPoints. 2025年1月2日閲覧。
  35. ^ Karl-Anthony Towns, Josh Hart make triple-double history as Knicks pummel Mavericks” (英語). NEW YORK POST (2025年3月25日). 2025年3月27日閲覧。
  36. ^ イースト決勝進出を飾ったニックスのジョシュ・ハートが球団53年ぶりのトリプルダブル”. バスケットボールキング (2025年5月19日). 2025年5月21日閲覧。
  37. ^ New York Knicks forward Josh Hart takes to social media to show excitement for Chelsea FC's upcoming Premier League campaign”. Goal.com (2024年8月15日). 2024年8月15日閲覧。
  38. ^ 「日本のPKは酷い」――NBA選手のSNS投稿が物議。「アスリートの恥さらしだ」「君のフリースローよりはマシ」と批判殺到【W杯】<DUNKSHOOT>”. THE DIGEST (2022年12月7日). 2022年12月7日閲覧。

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