シーシュポスとアウトリュコス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 06:26 UTC 版)
「シーシュポス」の記事における「シーシュポスとアウトリュコス」の解説
シーシュポスがコリントスにいた頃、その近くにはヘルメースの息子アウトリュコスが住んでいた。彼はシーシュポスの家畜をたびたび盗んでは自分の物にしていた。アウトリュコスは父であるヘルメースから盗んだ家畜の姿を変える力を授かっており、シーシュポスの家畜のうち、角が生えているものは角をなくし、色の黒いものを白くしたりして、盗みが誰の仕業かわからないようにしていた。 シーシュポスは家畜が度々盗まれるのを怪しみ、自分の家畜の蹄の内側に「SS」という頭文字を刻み込んでおいた。ある夜、例によってアウトリュコスが盗みを働いた。翌朝、シーシュポスは自分の家畜小屋から道沿いに蹄の跡が続いているのを見て、近くの人々を呼び出して証人にした。そして、アウトリュコスの家畜小屋で家畜の蹄の内側を確認すると、果たしてSSの文字があった。 アウトリュコスは知らとぼけて証人たちと口論を始める。その間、シーシュポスはアウトリュコスの娘でラーエルテースの妻となっていたアンティクレイアと交わった。こうして生まれたのがオデュッセウスである。オデュッセウスの抜け目のなさは、アウトリュコスとシーシュポスの2人から受け継いだのだといわれる。
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