システムトレイとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > システムトレイの意味・解説 

システム‐トレー【system tray】

読み方:しすてむとれー

《「システムトレイ」とも》⇒タスクトレー


タスクトレイ

(システムトレイ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 14:51 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

タスクトレイ (Task tray) またはシステムトレイ (System tray) とは、グラフィカルユーザインタフェースの一種で、小さなアイコン表示などによってアプリケーションソフトウェアなどの起動状態を一覧的に示すことを可能にする機能の呼称である。

Microsoft Windows

デフォルトの状態で画面の右下(タスクバーの右端)にある。スタートアップ時の起動アプリだけでなく、あとで起動させたもののアイコン表示も可能である。

ソフトウェアの種類によっては最小化時タスクトレイに格納されるものやタスクトレイで起動するもの(タスクバーのタスクスイッチに登録されない)も存在する。また、通常タスクトレイに格納できないソフトウェアを強制的にタスクトレイへと格納するツールも存在する。

Windowsの場合、この部分の正式名称は通知領域 (notification area) という。Windows XP日本語版のヘルプでも通知領域という呼称のみが使われている。Windows 2000日本語版ではインジケータ領域という呼称が使われていた。しかし、マイクロソフトナレッジベースではタスクトレイ・システムトレイの呼称も用いられている。

大手メーカー製パソコンなど多数のアプリケーションがインストールされた環境では、必要以上に数多くのアイコンが登録され煩雑になる。そこでWindows XP以降ではアイコンごとに「常に表示」「一定時間操作しない場合に隠す」「常に非表示」を選択できるようになり、整理が可能になった。隠されたアイコンはタスクトレイ左端のボタンを押すと一時的に表示できる。

Windows 7では、タスクトレイのアイコンは基本的に非表示の扱いになった。アイコンはユーザーの許可を得た物だけが表示され、それ以外はボタンをクリックするとポップアップで一覧表示されるようになっている。使用頻度に応じて表示/非表示を切り替える機能はない(ベータ1時点)。

Windows 2000以前では、タスクバーの中でタスクトレイのみが凹んだトレイのようなデザインになっていた。Windows XPのLunaビジュアルスタイルではタスクトレイが異なる色で表示され、Windows Vista以降ではデザイン上の差はなくなっている。なおXP - 7でも設定によって2000以前のようなクラシック表示にすることも可能であるが、Windows 8/8.1ではそれもできなくなった。

X Window System

LinuxなどのUnix系システムではGNOMEKDEなどのデスクトップ環境で利用できる。通常、GNOMEでは画面上のパネルに表示され、KDEでは画面下のタスクバー(KDE 3までは Kicker、KDE 4からは Plasma に統合)に表示される。また、GNOMEとKDEではタスクトレイを非表示にすることができる。

freedesktop.orgにはプロトコル仕様[1]が存在し、仕様ではKDEに倣ってタスクトレイを「システムトレイ」と呼んでいる。Xlibから直接システムトレイを利用する場合、XEvent構造体に含まれるXClientMessageEvent構造体にシステムトレイに関するデータなどを設定し、XEvent構造体を引数としてXSendEvent関数を呼ぶ。これによって、システムトレイのウィンドウにメッセージが送られる。

Xlibを直接用いなくても、GTKKDELibsQtなどのウィジェット・ツールキットが提供する関数クラスを使うことで、システムトレイを扱うことができる。GNOMEで使われるGTKではGtkStatusIconオブジェクト[2]が扱い、KDEで使われるKDELibsバージョン3ではKSystemTrayクラス[3]、バージョン4ではKSystemTrayIconクラス[4]が扱っている。

バージョン3までKDEでは独自のプロトコルを提供していた[5]。しかし、KSystemTrayIconクラスが継承するX11QtのQSystemTrayIconクラス[6]や、GTKのGtkStatusIconオブジェクトではfreedesktop.orgのプロトコル仕様に従って実装されている。また、これらのプロトコルよりも柔軟性の高い新しいプロトコルが2009年に開発され[7][8]、KDE 4.3で導入された[9]。このプロトコルはD-Busを活用している[10]

脚注

関連項目


「システムトレイ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「システムトレイ」の関連用語

システムトレイのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



システムトレイのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのタスクトレイ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS