シアニンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > シアニンの意味・解説 

シアニン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/21 22:30 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
シアニン染料の例

シアニン (cyanine) は、ポリメチンに属する合成染料である。シアニン類は蛍光染料、特に生物医学イメージングに用いられている。構造によるが、シアニン類は赤外から紫外領域のスペクトルをカバーする。

シアニン類はもともと、写真乳剤の感光範囲を増大させるために使われていた(例:フィルム上に像を形成する波長の範囲の増大)。また、CD-RDVD-Rにも使われている。その用途での色は大部分が緑色かライトブルーである。シアニンで作られたCDやDVDは、化学的に不安定であり数年で読み取ることができなくなる。

シアニン類が初めて合成されたのは100年ほど前である。

構造

I = ストレプトシアニン(開鎖シアニン)
II = ヘミシアニン
III = 閉鎖シアニン

シアニン類には3つのタイプがある。

ストレプトシアニンまたは開鎖シアニン
R2N+=CH[CH=CH]n-NR2 ・・・(I)
ヘミシアニン
Aryl=N+=CH[CH=CH]n-NR2 ・・・(II)
閉鎖シアニン[1]
Aryl=N+=CH[CH=CH]n-N=Aryl ・・・(III)
閉鎖シアニンの2つの窒素原子はポリメチン鎖によって繋がれている[2]。両方の窒素原子はそれぞれ、ピロールイミダゾールチアゾールピリジンキノリンインドールベンゾチアゾールなどのような独立した含窒素複素芳香環化合物の部分である。

脚注

  1. ^ Johannes, H.H.: Cyanine: Direkte Funktionalisierung, Oligomerisierung, linear und nichtlinear optische Eigenschaften, Dissertation TU Braunschweig, 2000
  2. ^ Ernst LA, Gupta RK, Mujumdar RB, Waggoner AS (January 1989). “Cyanine dye labeling reagents for sulfhydryl groups”. Cytometry 10 (1): 3–10. doi:10.1002/cyto.990100103. PMID 2917472. 

関連項目



このページでは「ウィキペディア」からシアニンを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からシアニンを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書からシアニン を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「シアニン」の関連用語

シアニンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



シアニンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのシアニン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS