サーファーズイヤーとは? わかりやすく解説

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外耳道外骨腫

(サーファーズイヤー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/11 22:13 UTC 版)

外耳道外骨腫
耳鏡で確認した外耳道外骨腫。
概要
診療科 耳鼻咽喉科
分類および外部参照情報

外耳道外骨腫英語: external auditory canal exostosis)は、冷水による慢性的な刺激により外耳道に骨性隆起が生じるものである[1]

サーファーに多くみられることから、サーファズイヤー(英語: surfer's ear)とも呼ばれる。

疫学

男性に多い。多発性、両側性が多い。病変は両側性でも、症状は8割が片側性である。

サーファーではアマチュアよりプロの方が発生頻度が高く、特に経験年数15年以上のサーファーや、寒冷な海でサーフィンを行う者に多い[2]

日本でのサーファーの報告は1983年が最初であるが[3]、それ以前から潜水漁師に多いことが知られていた[4][5]

またサウナ常用者にも多いという報告があり、サウナとその後の水風呂による温度刺激が原因と考えられている[6]

防止方法

耳栓やウェットスーツのフードで耳を保護する事で予防できるとされる[7]

症状

耳鳴難聴・外耳炎などをきたすことがある[1]

症状の緩和には、オステオトーム英語版(骨ノミ)を使って、外骨腫の切除が一般的に行われる[8][9]。また、施術後は一定期間、耳に水が入らないよう保護し、抗生物質点耳薬であるシプロフロキサシンヒドロコルチゾンを使用することが推奨される。特に難しい手術ではないが、手術による鼓膜裂傷、手術後も聴力低下、耳鳴り、めまいなどがごく少数報告されている[10]

診断

視診で外耳道の狭窄を認める。画像検査CTが有用で、外耳道に広基性の骨性隆起を認める。

文化

約4万年前に絶滅したネアンデルタール人にも高頻度で発症していたことが、2019年にセントルイス・ワシントン大学の古生物学者エリック・トリンカウス英語版らが発表した論文で報告された[11]

野生動物

  • アザラシでは、外耳道外骨腫が起きるのは生理的なものであり、聴覚器官を保護するためのものでもある[12]
  • 鯨類 - クジラの外耳道は閉塞している。耳垢も溜まって耳垢栓を形成する[13]

出典

  1. ^ a b Moore, Ryan D. et al. (11 January 2010). “Exostoses of the external auditory canal in white-water kayakers”. Laryngoscope 120 (3): 582–590. doi:10.1002/lary.20781. PMID 20066729. 
  2. ^ Kroon, David F.; Lawson, M. Louise; Derkay, Craig S.; Hoffmann, Karen; McCook, Joe (2002-05). “Surfer's Ear: External Auditory Exostoses are More Prevalent in Cold Water Surfers” (英語). Otolaryngology–Head and Neck Surgery 126 (5): 499–504. doi:10.1067/mhn.2002.124474. ISSN 0194-5998. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1067/mhn.2002.124474. 
  3. ^ 飯野ゆき子ほか (1983). “Surfer's ear (外耳道exostosis) の1症例”. 耳喉 55 (12): 1009-1012. doi:10.11477/mf.1492209707. 
  4. ^ Shibata, Y.; Yamanobe, M. (1953). “A Study of Exostosis of the External Auditory Canal”. Nippon Jibiinkoka Gakkai Kaiho 56 (5): 366–369. doi:10.3950/jibiinkoka.56.366. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka1947/56/5/56_5_366/_article. 
  5. ^ Ohgaki, Tohru; Nigauri, Tomohiko; Okubo, Jin; Komatsuzaki, Atsushi (1992). “Exostosis of the External Auditory Canal and Sensorineural Hearing Loss in Professional Divers”. Nippon Jibiinkoka Gakkai Kaiho 95 (9): 1323–1331,1477. doi:10.3950/jibiinkoka.95.1323. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka1947/95/9/95_9_1323/_article. 
  6. ^ 後藤隆史ほか (2013). “サウナ習慣者に発症した高温,冷水反復刺激が誘因と思われる外耳道外骨腫の3症例”. 日本耳鼻咽喉科学会会報 116 (11): 1214–1219. doi:10.3950/jibiinkoka.116.1214. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/116/11/116_1214/_article/-char/ja/. 
  7. ^ Reddy, V M; Abdelrahman, T; Lau, A; Flanagan, P M (2011-06). “Surfers' awareness of the preventability of ‘surfer's ear’ and use of water precautions” (英語). The Journal of Laryngology & Otology 125 (6): 551–553. doi:10.1017/S0022215111000041. ISSN 0022-2151. https://www.cambridge.org/core/product/identifier/S0022215111000041/type/journal_article. 
  8. ^ Kroon, David F.; Lawson, M. Louise; Derkay, Craig S.; Hoffmann, Karen; McCook, Joe (2002). “Surfer's Ear: External Auditory Exostoses are More Prevalent in Cold Water Surfers”. Otolaryngology–Head and Neck Surgery 126 (5): 499–504. doi:10.1067/mhn.2002.124474. ISSN 0194-5998. PMID 12075223. http://dx.doi.org/10.1067/mhn.2002.124474. 
  9. ^ Whitaker, Samuel R.; Cordier, Aldo; Kosjakov, Serge; Charbonneau, Ronald (1998-02). “Treatment of External Auditory Canal Exostoses” (英語). The Laryngoscope 108 (2): 195–199. doi:10.1097/00005537-199802000-00007. ISSN 0023-852X. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1097/00005537-199802000-00007. 
  10. ^ Hetzler, Douglas G. (2007-01). “Osteotome Technique for Removal of Symptomatic Ear Canal Exostoses” (英語). The Laryngoscope 117 (S113): 1. doi:10.1097/MLG.0b013e31802cbb12. ISSN 0023-852X. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1097/MLG.0b013e31802cbb12. 
  11. ^ ネアンデルタール人も「サーファーズイヤー」に、魚取りが原因か 研究”. www.afpbb.com (2019年8月16日). 2025年8月8日閲覧。
  12. ^ Stenfors u. a.: Exostoses and cavernous venous formation in the external auditory canal of the hooded seal as a functional physiological organ. In: Acta Otolaryngol. 2000;120(8), S. 940–943. PMID 11200588
  13. ^ 岩堀, 修明「聴覚器がたどってきた道」2013年、doi:10.11289/otoljpn.23.51 

関連項目

  • サーファーズ・ミエロパチー英語版 ‐ サーファーが背骨を過度に反らす姿勢を長時間続けることで血流障害が起きて、脊髄梗塞となる。


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