サジガンクビソウとは? わかりやすく解説

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サジガンクビソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/12 04:02 UTC 版)

サジガンクビソウ
サジガンクビソウ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : キキョウ類 campanulids
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: オグルマ連 Inuleae
: ガンクビソウ属 Carpesium
: サジガンクビソウ C. glossophyllum
学名
Carpesium glossophyllum Maxim.
和名
サジガンクビソウ

サジガンクビソウ Carpesium glossophyllum Maxim. は、キク科ガンクビソウ属の草本。根出葉があり、茎の先にキセルのような形に花を付ける。

特徴

多年生の草本[1]。植物体全体に立った毛が多い。根出葉はロゼット状に地表に展開し、長さが9-15cm、幅は2-3.5cm。形は舌状で短い柄があり、先端は丸くてその先が僅かに尖り、基部では次第に狭まる。縁は滑らかだが微少な突出点が並び、表裏の両面に立った軟らかな毛を密生する。根出葉は花の時期にも残る。

茎は分枝を持たないか、希に上の方で分枝して高さ25-50cm。茎に着く葉は小さくて蝶楕円状披針形、さらに上の葉は線状披針形。花期は8月から9月で、頭花には長い柄があって、下向きに咲き、径は8-15mm、総苞は腕状で長さ6-8mm、幅8-15mm、苞片は5列ある。外側のものは内側のものより短く、背面には毛があって外向けに反り返る[2]。また外片の先端は葉状になることがある[3]

和名はガンクビソウの仲間で、葉の形をサジに見立てたものである[3]

分布と生育環境

本州、四国、九州と琉球列島から知られる。国外では済州島に分布する[4]。ただし琉球列島での分布は奄美、徳之島、沖縄本島に限られる[5]。やや乾燥した山の木陰にあって、普通に見られるものである[2]

近似種など

ガンクビソウ属には日本に8種ほどがある。多くは花時には根出葉が無くなり、茎の葉が発達するので見かけが随分異なる。本種と同様に根出葉が残り、茎の葉が発達しないものにはヒメガンクビソウ C. roslatum がある。本種と比べると頭花の径が5mm程度と遙かに小さく、また筒状であること、それに根出葉の縁に不揃いな鋸歯があることなどが異なる。

出典

  1. ^ 記載は主として初島(1975),p.619
  2. ^ a b 北村他(1957),p.71
  3. ^ a b 牧野原著(2008),p.760
  4. ^ 佐竹他(1981),p.202
  5. ^ 初島(1975),p.619

参考文献

  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎他『日本の野生植物 草本III 合弁花類』,(1981),平凡社
  • 北村四郎・村田源・堀勝、『原色日本植物図鑑・草本編I』、(1957)、保育社
  • 初島住彦 『琉球植物誌』 沖縄生物教育研究会、1975年、追加・訂正版
  • 牧野富太郎原著、『新牧野日本植物圖鑑』、(2008)、北隆館



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