コープランド–エルデシュ定数とは? わかりやすく解説

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コープランド–エルデシュ定数

(コープランド-エルデシュ定数 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/27 08:56 UTC 版)

コープランド–エルデシュ定数(コープランド–エルデシュていすう、:Copeland–Erdős constant)とは、数学定数のひとつで 0.235711131719232931…、すなわち一の位が 0 で小数第1位からは素数が小さい方から順に現れる実数である。コープランドエルデシュにちなんで命名された。

数学的性質

1946年に、コープランドとエルデシュは、この数が十進正規数であることを示した[1]。これより、無理数であること、すなわち循環しない小数であることも分かる。ハーディとライトの『数論入門』には、コープランド-エルデシュ定数が無理数であることの直接の証明として、算術級数定理を用いたものと、ベルトランの仮説を用いたものが紹介されている[2]。以下、定数が有理数と仮定し、循環節の長さを s として矛盾を導く。

  • 算術級数定理より、初項 1 で公差 10s+1算術級数を考えると、0 がs桁以上連続する素数は無数に存在する。これは明らかに仮定に反する。
  • ベルトランの仮説より、5 × 10n−1 と 10n の間に素数が存在するから、任意の自然数 n に対してn桁の素数が存在する。s > 1の場合 、十分大きな m > 1 に対してms桁の素数が定数の循環部分に現れるはずであるが、仮定よりその素数はs桁毎の繰り返しとなる。そのような数は合成数であるから矛盾である。s=1の場合も、素数であり合成数である数の存在が示される。

また、以下の式で表すことができる。ここに p(n) は n 番目の素数、床関数を表す。

連分数展開は、[0; 4, 4, 8, 16, 18, 5, 1, …](オンライン整数列大辞典の数列 A30168)である。

関連項目

参考文献

  1. ^ Copeland, A. H. and Erdős, P. "Note on normal numbers." Bull. Amer. Math. Soc., 52, 857–860, 1946.
  2. ^ Hardy, G. H. and Wright, E. M. "An introduction to the theory of numbers." Fifth edition. The Clarendon Press, Oxford University Press, New York, 1979.(邦訳の第一分冊 ISBN 4431708480

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