クロムチタンイエローとは? わかりやすく解説

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クロムチタンイエロー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 05:46 UTC 版)

クロムチタンイエロー(chrome titan yellow)は、セラミック顔料の1つで、ルチル型二酸化チタン(TiO2)にクロムアンチモンニオブあるいはタングステンが固溶した黄色顔料[1][2]クロムチタン黄とも呼ばれ、英語ではchromium titanium yellowと表記されることもある。二酸化チタンにクロムとアンチモンが固溶したものをTi-Cr-Sb系と呼び、二酸化チタンにクロムとタングステンが固溶したものをTi-Cr-W系と呼ぶ。また二酸化チタンにクロムとニオブが固溶したものをTi-Cr-Nb系と呼ぶ。

なおクロムチタンイエロー以外のクロムを含む黄色顔料のクロムは全て6価なのに対して、クロムチタンイエローのクロムは3価である。そのためクロムチタンイエローは低毒性の安全な顔料であると言える。

Ti-Cr-Sb系

二酸化チタン、酸化クロム(Cr2O3)、三酸化アンチモン(Sb2O3)を配合し[3]、1300で焼成することによりアンチモンはSb5+イオンとなり、ルチル型のCrSbO4の形でTiO2に固溶[3]。Colour Index Generic Nameは、Pigment Brown 24である[2]

Ti-Cr-W系

二酸化チタン、酸化クロム(Cr2O3)、タングステン酸アンモニウム((NH4)2WO4)を配合し[3]、Ti-Cr-Sb系同様1300で焼成し、三重ルチル型のCr2WO6の形でTiO2に固溶[3]。Colour Index Generic NameはPigment Yellow 163である[1]

Ti-Cr-Nb系

Colour Index Generic NameはPigment Yellow 162である[1]

用途

クロムチタンイエローはセラミック顔料であるが、酸化チタンは釉薬と反応しやすいため[3]、専らタイルの素地に練り込んで使用する[3]セラミックス以外では、様々な絵具メーカーがクロムチタンイエローを用いて絵具を製造している。最近では塗料プラスチック等の着色にも用いられている[3]

脚注

参考文献





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