クイーンビクトリア‐マーケット【Queen Victoria Market】
クイーン・ビクトリア・マーケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 10:05 UTC 版)
クイーン・ビクトリア・マーケット(英語:Queen Victoria Market)は、オーストラリアのビクトリア州メルボルンの北側、セントラル・ビジネス・ディストリクト(CBD)に位置する、有名な観光地かつ地元の人々の公共の買い物市場である。QVMと略されることもある。メルボルン3大マーケットの一つであり、1878年にオープンし、建物には19世紀の趣が感じられる[1]。
クイーン・ビクトリア・マーケット | |
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Aerial photograph of Queen Victoria Market
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概要 | |
現状 | 国家文化遺産 |
用途 | 公共市場,農産物,フリーマーケット |
所在地 | メルボルン, ビクトリア州, オーストラリア |
座標 | 南緯37度48分25秒 東経144度57分25秒 / 南緯37.8070度 東経144.9569度座標: 南緯37度48分25秒 東経144度57分25秒 / 南緯37.8070度 東経144.9569度 |
完成 | 1878年[2] |
所有者 | 株式会社クイーン・ビクトリア・マーケット[3] |
内容

肉類・魚介類・生鮮食品や、衣料・おもちゃ等の雑貨まであらゆるものが揃って売られており、100年以上経つ今でも市民から人気が絶えず、観光客と合わせ年間1000万人以上の来場者を集めている[4]。また半野外と屋内からなる市場には600以上の屋台が並んでおり、南半球で最大規模の市場であり、メルボルン3大マーケットに数えられ、「メルボルンの台所」と呼ばれる[5][1][6]。メインビルディングでは生鮮食品が扱われており、その脇にはデリなどの加工品やお惣菜、裏側には果物や野菜売り場がある。通りを挟んだ反対側の売り場では、生活雑貨や衣料、お土産が売られている[7]。
マーケットでは、歴史的なエリアやお得情報を紹介する2時間のガイドツアーや料理教室がある。また直接買い物に行かなくても、宅配サービスを利用し新鮮な野菜や果物などを購入することができる[8][9]。


営業時間
食品市場:火曜・木曜 6:00~14:00、金曜 6:00~17:00、土曜6:00~15:00、日曜9:00~16:00
月曜・水曜・祝日休み
夏季・冬季の毎週水曜にはナイトマーケットが開催される[6]。
アクセス
フラッグスタッフ駅(flagstaff)より徒歩約7分、トラムの場合はQueen Victoria Market/Peel St駅からすぐ目の前、フリートラムゾーン内である[6]。
歴史
- 1836年 メルボルン初期の町が大英帝国の植民地前哨地として建設された。それ以降、人口増加につれて都市の環境整備が進み、公共市場が必要とされる[10]。
- 1837年 現在クイーン・ビクトリア・マーケットが建っている土地の多くが、墓地(旧メルボルン墓地)として使用され始める[11]。
- 1839年 墓地が公共墓地として正式に認定される[10]。
- 1854年 正式に墓地が閉鎖され埋葬が禁止されるが、すでに区画を購入してた人や違法に埋葬した人など、1917年まで合法、違法埋葬がどちらも続く[12]。
- 1878年 3月20日 旧メルボルン墓地跡地にクイーン・ビクトリア・マーケット設立[11]。
- 1936年 旧メルボルン墓地の跡地上に拡張完了[10]。
- 2018年 7月 オーストラリアの国家遺産リストに追加される。国家遺産に追加されたのは114番目である[13][4]。
脚注
- ^ a b 小川奈緒 文 安彦幸枝 写真『メルボルン案内:たとえば、こんな歩き方』パイインターナショナル、2018年10月、20,111-112頁。ISBN 978-4756251077。
- ^ “Queen Victoria Market”. Department of Climate Change, Energy, the Environment and Water. 2024年7月10日閲覧。
- ^ “Corporate Information | Queen Victoria Market | Melbourne”. Queen Victoria Market. 2024年10月10日閲覧。
- ^ a b “Queen Vic Market precinct works begin” (英語). www.canberratimes.com.au (2019年1月21日). 2025年6月18日閲覧。
- ^ “メルボルンの台所”クイーン・ビクトリア・マーケット” 朝日新聞デジタルマガジン &トラベル”. 朝日新聞 (2021年1月25日). 2025年6月16日閲覧。
- ^ a b c 『世界の美しい市場』エクスナレッジ、2017年5月4日、110頁。 ISBN 9784767823218。
- ^ 『15'16' 地球の歩き方 C11』地球の歩き方編集室 ダイヤモンド・ビック社、2015年7月10日、343頁。 ISBN 9784478047576。
- ^ “クイーンビクトリアマーケット”. トリップドットコム. 2025年6月16日閲覧。
- ^ Victoria, c=au; o=Visit. “メルボルンの観光スポット”. Visit Victoria home. 2025年6月18日閲覧。
- ^ a b c “Queen Victoria Market” (2024年7月10日). 2025年6月16日閲覧。
- ^ a b “140 Years of Market History | Queen Vic Market” (英語). Queen Victoria Market. 2025年6月18日閲覧。
- ^ Old Melbourne Cemetery:Information Collation Stage 2 Documentation Draft Report
- ^ Jams.tv (2018年7月22日). “QVマーケット 国家遺産リストに VIC | JAMS.TV オーストラリア生活情報ウェブサイト” (jp). JAMS.TV. 2025年6月18日閲覧。
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