キラーT細胞の活性化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 03:40 UTC 版)
NIR-PITに反応して破裂、壊死した癌細胞からは、細胞内の物質が細胞外へ放出される。近接する免疫系はこれらを異物として感知し、癌細胞を破壊する免疫細胞である細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)が、制御性T細胞(Treg)という他の免疫細胞によって抑制されていたものが、マウスでの実験では急速かつ選択的に制御性T細胞が除去され、1時間以内に「癌細胞傷害性T細胞」を活性化し、マウスの延命効果が確認された。すなわち、活性化したキラーT細胞が、治療済みの腫瘍から他の部位の腫瘍に到達し、顕著な免疫反応を著した。 この制御性T細胞除去法では、腫瘍の種類毎に特異的に発現する分子を狙い撃つための多種多様な抗体を、その都度に人工的に作成する必要がないというメリットがある。
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