カワラガイとは? わかりやすく解説

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カワラガイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/13 21:55 UTC 版)

カワラガイ
カワラガイ 沖縄産
分類
: 動物Animalia
: 軟体動物Mollusca
: 二枚貝綱 Bivalvia
亜綱 : 異歯亜綱 Heterodonta
: ザルガイ目 Cardiida
: ザルガイ科 Cardiidae
: オオヒシガイ属 Fragum
: カワラガイ F. unedo
学名
Fragum unedo (Linaeus, 1758)[1]
和名
カワラガイ(瓦貝)
英名
Strawberry cockle

中名 莓实脊鸟蛤
(méi shí jí niǎo gé)[2]

カワラガイFragum unedo)は奄美群島以南に生息する二枚貝の一種で、ザルガイ科に属する[3]

形態

同じFragum属で白色のオオヒシガイ Fragum fragumと似ているがやや大型で、貝殻は高さ約5cm以下で、殻頂に対して前側が広く、外靭帯がある後ろ側は狭めとなる。約29本の強い放射肋の上に赤い鱗片状の突起が並んで、沖縄の屋根瓦のような外観[3]。殻は厚くてよく膨らみ、薄い膜で覆われる[4]。足は白色で長く、「く」の字形に曲がる。

生態

丈夫な足をつかって砂にもぐり、殻口を少し開き水管を砂底からわずかに出す。水管から吸入した栄養分をろ過するだけでなく、開口部水管にかけて褐虫藻を共生させて光合成により養分を得る[5]。殻の中にカワラピンノ (カクレガニ) Nepinnotheres cardii が共生することがある[6]。ソデカラッパ Calappa hepaticaに殻を割られて食べられることがある[7]

分布

奄美群島以南の西太平洋の潮間帯下の砂底に生息する[3]

人との関係

南西諸島で食用とされる[8]江戸時代後期の武蔵石壽による『目八譜』(Mokuhachi-fu)に『甍介』(いらかがい)としてカワラガイが紹介されている[9]

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ Fragum unedo”. WoRMS. 2021年5月8日閲覧。
  2. ^ 『中国北部湾潮間帯現生貝類図鑑』王海艶,張涛,馬培振,蔡蕾,張振 p.118. 科学出版社. (2016/6/1) 
  3. ^ a b c 松隈明彦 『世界文化生物大図鑑 貝類 p.309』世界文化社、2004年。ISBN 4-418-04904-5 
  4. ^ 二枚貝類”. しかたに自然案内. 2021年5月8日閲覧。
  5. ^ Symbiosis – Who’s the original: Fragines or Tridacnines?”. Mei Lin. 2021年5月8日閲覧。
  6. ^ カワラガイ”. 沖縄生活. 2021年5月8日閲覧。
  7. ^ ソデカラッパが伝えるメッセージ”. 東江 大. 2021年5月8日閲覧。
  8. ^ 奄美大島・潮干狩り”. 日本列島 知恵プロジェクト. 2021年5月8日閲覧。
  9. ^ 武蔵石壽 (1843). “(六十四)甍介”. 『目八譜』 (第二巻). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1286774/50. 

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