カタランの定数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 22:04 UTC 版)
数学において、カタランの定数 G(カタランのていすう、英語: Catalan's constant)とは、ディリクレベータ函数 β を用いて以下のように定義される定数である。
G が無理数・超越数なのかは未だに分かっていない[2]。G は「無理数や超越数であるかどうかが(そうであると強く推測されながらも)今だ明らかでない最も基礎的な定数」だと言われている[3]。
カタランの定数は、級数の数値計算のために素早く収束する級数を発見し[4]、1865年にその回顧録を出版したウジェーヌ・カタランに因んで名付けられた[5]。
適用事例
- 低次元トポロジーにおいて、カタランの定数はイデアルな双曲八面体の体積の1/4であり、したがってホワイトヘッド環の補集合の双曲体積の1/4である[6]。また、ボロミアン環の補集合の体積の1/8である[7]。
- 組み合わせ数学と統計力学において、格子グラフ上のドミノタイリング[8]や全域木[9]、ハミルトン路[10]の数え上げと関連している。
- 数論において、カタランの定数はハーディ・リトルウッドのF予想での n2 + 1 という形で表される素数の個数の漸近式に現れる。しかしながら、この形式をした素数が無限個存在するかどうかすら未解決(ランダウの問題の1つ)である[11]。
- 渦巻銀河の質量分布の計算においてカタランの定数が現れる[12][13]。
- 双曲線正割分布において、分布のエントロピーはカタランの定数の
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