ウトヤ島とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ウトヤ島の意味・解説 

ウトヤ島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 06:09 UTC 版)

ウトヤ島
ティーリフィヨレンの地図。ウトヤは赤丸。
ウトヤ島
ウトヤ島 (ノルウェー)
ウトヤ島
ウトヤ島 (ブスケルー県)
地理
場所 ティーリフィヨレンノルウェー語版
座標 北緯60度01分25秒 東経010度14分53秒 / 北緯60.02361度 東経10.24806度 / 60.02361; 10.24806座標: 北緯60度01分25秒 東経010度14分53秒 / 北緯60.02361度 東経10.24806度 / 60.02361; 10.24806
行政
テンプレートを表示
朝日に照らされるウトヤ(島)
冬のウトヤ(島)

ウトヤ島(ウトヤとう、ノルウェー語: Utøyaノルウェー語発音: [ˈʉːtœʏɑ])とはノルウェーブスケルー県ホーレ英語版ノルウェー語版にある湖ティーリフィヨレン英語版ノルウェー語版東部に浮かぶ島である。面積は10.6ヘクタール[1]で、湖岸から500mの位置にある。

概要

ウトヤ島はノルウェー労働党の青年組織Arbeidernes ungdomsfylking (AUF) が所有しており、ウトヤAS(株式会社に相当)の管理のもとキャンプ地として貸し出されている。1950年8月にオスロ広域労働組合連合会(オスロ周辺の主要な労働組合の連合体)からAUFへ寄贈された島で、AUFは毎年夏にサマーキャンプを行っている[2]

東側に小さな桟橋があって湖岸との連絡に用いられている。桟橋近くにHovedhuset(本棟)、Stabburet(食品倉庫)、Låven(物置)が、丘へ上がったところにキャンプ場、食堂、化粧室などがあり、南の広場にSkolestua(講堂)がある。残り大部分は森林で覆われている[3]

交通手段

オスロからE18号線英語版ノルウェー語版で西へ15km進み、E16号線英語版ノルウェー語版で北西に23km。オスロバスターミナルよりバス(171系統)でUtøyaバス停下車。およそ1時間[4]

名称

前半ut(ウート)は「外」を意味する副詞、後半øya(エヤ)は「島」を意味する女性名詞øy(エイ)の単数限定形であり、あえて直訳すれば「外れ島」(The "out" island) となる。2011年のテロ事件直後における日本語メディアでは大半が「ウトヤ島」と表記しているが、「島」が重なるのを避けて、「ウート島」や「ウートヤ」・「ウトヤ」としているものがいくつか見られる。外務省はテロ事件発生後の外務大臣談話において、「島」をつけず原音により近い形の「ウートオイヤ」という表記を用いている[5]

2011年銃乱射事件

2011年7月22日、オスロでの政府庁舎爆破事件の直後に警察官の制服を着た偽装警官がウトヤ島に上陸し、10代の青年約700人が参加していた[6]ノルウェー労働党青年部の集会で爆破テロ捜査を口実に参加者を整列させ[7]、午後5時30分頃より銃を乱射した[8]。集会は大混乱に陥り、島から泳いで脱出する者もいた[9]。また、島からは爆発する前の爆弾が発見されており、さらなる被害拡大を狙っていたとされている[10]。この銃乱射事件により69人が死亡した[7][9]。2018年、『ウトヤ島、7月22日』として映画化された[11][12]

脚注

  1. ^ ノルウェー地図局土地台帳 "0612-235/1 Utøen" による
  2. ^ Store Norske Leksikon: Utøya Retrieved 2011-08-05
  3. ^ Massakren på Utøya (Annotated photo of Utøya)”. Haugesunds Avis/Nyhetsgrafikk. 2011年7月24日閲覧。
  4. ^ 'Utøya 2011 – AUFs summer camp”. Auf.no. 2011年8月5日閲覧。
  5. ^ 外務省: オスロ中心部爆発事件及びキャンプ場銃撃事件について(平成23年7月23日外務大臣談話)”. 外務省. www.mofa.go.jp (2011年7月23日). 2011年7月30日閲覧。 “7月22日(現地時間)、ノルウェーの首都オスロ中心部において爆発事案が、またオスロの北西ウートオイヤ・キャンプ場で銃撃事案が断続的に発生し、多くの死傷者が発生している。”
  6. ^ “ノルウェー乱射80人死亡、極右と関係?男逮捕”. 読売新聞. (2011年7月23日). http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110723-OYT1T00268.htm 2011年7月23日閲覧。 
  7. ^ a b “ノルウェー連続テロ:乱射死者は87人 容疑者を逮捕”. 毎日新聞. (2011年7月23日). http://mainichi.jp/select/today/news/20110723k0000e030038000c.html 2011年7月23日閲覧。 
  8. ^ “警官姿の男、整列させ乱射…700人悲鳴”. 読売新聞. (2011年7月23日). http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110723-OYT1T00390.htm 2011年7月23日閲覧。 
  9. ^ a b “ノルウェー、与党集会でも銃乱射 80人以上死亡”. 朝日新聞. (2011年7月23日). http://www.asahi.com/international/update/0723/TKY201107230161.html 2011年7月23日閲覧。 
  10. ^ “乱射のノルウェー人男逮捕 極右か、9人の遺体確認”. 中国新聞. (2011年7月23日). http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201107230074.html 2011年7月23日閲覧。 
  11. ^ “77人犠牲のノルウェー連続テロ事件を72分ワンカットで描く衝撃作、19年3月公開”. 映画.com. (2018年11月20日). https://eiga.com/news/20181120/10/ 2018年11月20日閲覧。 
  12. ^ “死者最多…衝撃の銃乱射事件を72分間ワンカットで映像化『ウトヤ島、7月22日』”. シネマトゥデイ. (2018年11月20日). https://www.cinematoday.jp/news/N0105059 2018年11月20日閲覧。 

外部リンク


「ウトヤ島」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ウトヤ島」の関連用語

ウトヤ島のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ウトヤ島のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのウトヤ島 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS