アレクセイ・ミカコフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 14:36 UTC 版)
アレクセイ・ミカコフ Алексей Мильчаков | |
---|---|
![]() アレクセイ・ミカコフ | |
生誕 |
1991年8月30日![]() |
所属組織 |
![]() |
軍歴 |
ドンバス戦争 シリア内戦 2022年ロシアのウクライナ侵攻 |

アレクセイ・ユーリエヴィチ・ミカコフ(ミリチャコフ、ミルチャコフ[1]、ロシア語: Алексе́й Ю́рьевич Мильчако́в、1991年8月30日 - )は、ロシアのネオナチ、軍人、傭兵、戦争犯罪容疑者。親ロシア極右主義者の準軍事組織「ルシッチ・グループ」のリーダーである。"Flitz"、"Serb"というコールサインを持つ。
複数の戦争犯罪に関与した容疑で、アメリカ合衆国、イギリス、カナダ、欧州連合、日本[1]より制裁を課されている[2]。
来歴
1991年にレニングラード(現サンクトペテルブルク)で生まれたミカコフは、FCゼニトのファンであったとされる。
2011年、犬を拷問した上、首をナイフで切断して殺害して食べる画像をインターネット上にアップロードした[3][4]。この行動によりミカコフはインターネット上で激しい非難を受け、彼の刑事責任を問う嘆願書が5500人以上の支持を得たほか、動物愛護団体は彼の行動に関してFCゼニトに意見を出すよう求めた[5] 。一方ミカコフは自らのVKにて犬や子供、ホームレスの殺害を呼びかけていた[6]。
その後、ロシア空挺軍の第76親衛空挺師団を経てロシア帝国運動の軍事訓練プログラムに参加した[7]ミカコフは、2014年にノルウェー育ちのヤン・ペトロフスキーと共にルシッチを立ち上げ、ルガンスク人民共和国軍の一員としてドンバス戦争を戦い、ここで多数のウクライナ兵の虐殺を行った。
停戦後はワグネル・グループなどの民間軍事会社に所属し、シリア内戦では警備業に従事した。
2014年9月13日にミロトボレッツに入力され[8]、2015年2月16日にEUへの入国を禁止されている人物のリストに加えられた[9]。
2020年のインタビューにて、ミカコフは「私は民族主義者だ、愛国者だ、帝国主義者だ、などと配慮して言うつもりはない。はっきり言おう、私はナチだ」「人殺しのスリルを感じている。狩りをしたことがない人はやってみるといい、面白いぞ」とコメントした[10]。
2022年、2022年ロシアのウクライナ侵攻にて再び従軍したことが確認された[11][12]。
2023年11月、インタビューで「最近解放された地域にいるので、地元住民から洗濯機を盗むのは恥ずかしいことではありません」と発言した[13]。冷蔵庫・洗濯機・トイレの略奪も告白している[14]。
同年末頃、名誉棄損でロシア外務省を訴える裁判を起こした[15][16]。同年6月からロシア外務省が配布しているパンフレットにウクライナのアナキスト集団メンバーとして写真を掲載された[17][18]ことに対して200万ルーブルの損害賠償を求めている[19]。
脚注
- ^ a b “ウクライナ情勢に関する外国為替及び外国貿易法に基づく措置について (9/19)”. 経済産業省 (2022年10月7日). 2023年1月25日閲覧。
- ^ “ALONG THE SANCTIONED PERSONS: MILCHAKOV Alexey Yurevich”. War & Sanctions. 27 September 2022閲覧。
- ^ “Dying to kill The Russian neo-Nazis fighting Vladimir Putin's war to 'denazify' Ukraine”. Meduza. (15 July 2022) 27 September 2022閲覧。
- ^ “Воислав. Возмездие. Жизненный путь Яна Петровского, нациста, садиста и первого россиянина, которого (при молчаливом согласии России) могут выдать Украине в связи с военными преступлениями”. Новая газета Европа (2023年8月31日). 2025年2月24日閲覧。
- ^ “Прокуратура занялась фанатом "Зенита", который отрезал голову собаке” (ロシア語). vesti.ru. 2022年10月9日閲覧。
- ^ “Блоггеры добились прокурорской проверки после появления в Сети снимков с фанатом "Зенита", убивающим щенка” (ロシア語). NEWSru.com (2011年11月28日). 2022年10月9日閲覧。
- ^ “Inquiry into the Murder of Hamdi Bouta and Wagner Group Operations at the Al-Shaer Gas Plant, Homs, Syria 2017” (英語). New America. 2022年6月26日閲覧。
- ^ “Мильчаков Алексей Юрьевич” (ロシア語). Myrotvorets.center (2014年9月13日). 2022年12月30日閲覧。
- ^ “ЕС расширяет санкции по “Википедии”” (ロシア語). fontanka.ru - новости Санкт-Петербурга (2015年2月16日). 2022年12月30日閲覧。
- ^ Kozhurin, Dmitry (27 May 2022). “Who Are The Neo-Nazis Fighting For Russia In Ukraine?”. Radio Free Europe/Radio Liberty 27 September 2022閲覧。
- ^ “NEXTA on Twitter”. Twitter. 27 September 2022閲覧。 “Well-known #Russian Neo-Nazi Alexei Milchakov was featured in the video. During the war in #Donbas, he cut off the ears of murdered #Ukrainian servicemen and took pictures with burned corpses.”
- ^ “Russian Neo-Nazis Participate in 'Denazifying' Ukraine – Der Spiegel”. The Moscow Times. (23 May 2022) 27 September 2022閲覧。
- ^ “Российский неонацист Мильчаков признался, что крал в Украине бытовую технику и унитазы” (ロシア語). DonPress. 2025年2月24日閲覧。
- ^ “Денис Казанський”. Telegram (2023年11月18日). 2025年2月24日閲覧。
- ^ “Алексей Мильчаков подал иск к МИД России. Ранее командира ДШРГ «Русич» изобразили в брошюре об украинских нацистах, хотя он русский” (ロシア語). The Insider (2024年3月16日). 2025年2月24日閲覧。
- ^ “ASTRA”. Telegram (2024年3月17日). 2025年2月24日閲覧。
- ^ “В РФ своего неонациста из группировки «Русич» причислили к украинцам. Тот обиделся и подал в суд на МИД” (ロシア語). Зеркало недели | Дзеркало тижня | Mirror Weekly (2024年3月16日). 2025年2月24日閲覧。
- ^ “Ошибка ликвидации. Сержанта российской армии поместили в компанию идейных нацистов” (ロシア語). ФОНТАНКА.ру (2023年11月7日). 2025年2月24日閲覧。
- ^ “«Нанесли урон чести». Командир ДШРГ «Русич» требует 2 миллиона за ссылку в «центр мирового нацизма»” (ロシア語). ФОНТАНКА.ру (2024年3月18日). 2025年2月24日閲覧。
- アレクセイミカコフのページへのリンク