アレクサンダー・メルヴィル・ベルとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > アレクサンダー・メルヴィル・ベルの意味・解説 

アレクサンダー・メルヴィル・ベル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 04:36 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

アレクサンダー・メルヴィル・ベルAlexander Melville Bell1819年3月1日 - 1905年8月7日)は、スコットランド生まれの演説学者(elocutionist)。視話法の発明で知られる。

電話の発明で知られるアレクサンダー・グラハム・ベルは次男[1]

生涯

視話法の図

アレクサンダー・メルヴィル・ベルは1819年にエジンバラで生まれた。エジンバラ大学を卒業後、同校で約30年間演説学を教えた。1865年の父の没後はロンドン大学に移った。父親のアレクサンダー・ベルも演説学を教えていた[2]

1844年に聴覚障害を持つイライザ・グレイスと結婚し、3人の息子を儲けたが、3人とも結核にかかり、アレクサンダー・グラハム・ベル以外の2人は結核で死亡した。

視話法に関する主著は1867年に出版された『The Visible Speech』である[3]。視話法は聴覚障害者が話をするのを助けるもので、国際音声記号と同様に単音を表す記号を使うが、国際音声記号と違って各文字はラテン・アルファベットにもとづかず、音を象徴する生理的記号を使用した。後にヘンリー・スウィートは、この記号を改良したものをいくつかの論文で用いた[4]バーナード・ショーの戯曲『ピグマリオン』の第2幕に視話法が登場する(映画『マイ・フェア・レディ』にも出てくる)。また、日本の伊沢修二は1876年のフィラデルフィア万国博覧会で視話法を知り、英語学習や標準語の推進などに使うことを考えた[5]

1870年8月に一家でカナダに移住し、クイーンズ大学で教えた[6]

1881年には再び一家でワシントンD.C.に移住した。

カナダのブラントフォードにある A.M. ベルの家は、現在カナダ国定史跡に指定されている[7]

脚注

  1. ^ The Bell Family”. Bell Homestead National Historic Site. 2014年10月22日閲覧。
  2. ^ Curry (1906) p.32
  3. ^ The Visible Speech: The Science of Universal Alphabetics. London: Simpkin, Marshall & co. (1867). https://archive.org/details/visiblespeechsc02bellgoog  (archive.org)
  4. ^ Sweet, Henry (1913). Collected papers of Henry Sweet. Oxford: The Clarendon Press. https://archive.org/details/cu31924026804645  第5部の諸論文を参照。
  5. ^ 伊沢修二『視話法』大日本図書、1901年、第二版、8-12頁。
  6. ^ Bell, Alexander Melville (1819-1905)”. Queen's University. 2014年10月22日閲覧。
  7. ^ Bell Homestead National Historic Site”. 2014年10月22日閲覧。

参考文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アレクサンダー・メルヴィル・ベル」の関連用語

アレクサンダー・メルヴィル・ベルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アレクサンダー・メルヴィル・ベルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアレクサンダー・メルヴィル・ベル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS