アルケン錯体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)
「有機パラジウム化合物」の記事における「アルケン錯体」の解説
Ni(II) とは異なり、Pt(II) と同様にPd(II) の塩化物は様々なアルケン錯体をつくる。先にあげたジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)パラジウム(英語版)では、ジエンが容易に置き換わり望まれた触媒前駆体を合成することができる。工業的にはヒドロキシドがエチレンを求核攻撃してアセトアルデヒドが生成するワッカー酸化が重要である。この反応ではPd(II)-エチレン中間体が生成し、その後にビニルアルコール錯体ができる。フラーレン配位子もPd(II)に配位することができる。 塩基性下ではカルボキシ基はよい脱離基であるため、酢酸パラジウム(II)(英語版)などが用いられることが多い。例えばトリフルオロ酢酸パラジウムは芳香族の脱炭酸に有効であることが示されている。
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