『フィンネスブルグ争乱断章』と『ベーオウルフ』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/11 09:01 UTC 版)
「ヘンギストとホルサ」の記事における「『フィンネスブルグ争乱断章』と『ベーオウルフ』」の解説
450年ごろに起きたとされる伝説的なフィンズブルグの戦いについて語る『フィンネスブルグ争乱断章』では、34行目にヘンギストという名の人物が登場する。また『ベーオウルフ』の中では、同じ戦いについて『フィンネスブルグ争乱断章』で語られている以上の内容が描かれている部分があるが、ここでも1082行目と1091行目にヘンギストが登場する。 学者の中には、2つの文献で登場する「ヘンギスト」が同一人物であるだけでなく、ヘンギストとホルサの兄弟のうちのヘンギストとも同一であると考える者もいる。ただし、『フィンネスブルグ争乱断章』や『ベーオウルフ』には弟のホルサは登場しない。J・R・R・トールキンは、学術的な著作『フィンとヘンゲスト』の中で、ヘンギストは実在の人物であり、『フィンネスブルグ争乱断章』や『ベーオウルフ』で語られた戦いの後にブリテン島に到来したのだと主張している。一方パトリック・シムズ=ウィリアムズはフィンズブルグの戦いに関する2文献には懐疑的で、ベーダ・ヴェネラビリスが『イングランド教会史』でヘンギストとホルサに言及するうえで2つの異なる伝承を混同したのだ、としている。
※この「『フィンネスブルグ争乱断章』と『ベーオウルフ』」の解説は、「ヘンギストとホルサ」の解説の一部です。
「『フィンネスブルグ争乱断章』と『ベーオウルフ』」を含む「ヘンギストとホルサ」の記事については、「ヘンギストとホルサ」の概要を参照ください。
- 『フィンネスブルグ争乱断章』と『ベーオウルフ』のページへのリンク