α-到達不能基数とhyper-到達不能基数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 15:42 UTC 版)
「到達不能基数」の記事における「α-到達不能基数とhyper-到達不能基数」の解説
A順序数αに対して、基数κがα-到達不能であるとは、κが到達不能でかつβ < αなる全ての順序数βについて、κ未満のβ-到達不能な基数の集合がκの中で非有界であること(κは正則なので、この集合の濃度はκである)。 α-到達不能基数はそれより小さい到達不能基数を数える関数の不動点と同一視できる。例えば ψ0(λ) がλ番目の到達不能基数を表すことにしたとき、 ψ0(λ) の不動点は1-到達不能基数である。ψβ(λ) がλ番目のβ-到達不能基数を表すとすれば ψβ の不動点は(β+1)-到達不能基数であり、その値はψβ+1(λ) である。αを極限順序数とすると、α-到達不能基数はβ < αなる任意のβについての、 ψβの不動点になる。(その値は ψα(λ) でλ番目のα-到達不能基数)である。この、次に来る大きな基数を作る関数の不動点を得る過程は巨大基数に関する研究でよく見られる。 hyper-到達不能という言葉は曖昧である。稀ではあるが1-到達不能の意味で使う人もいる。ほとんどの人はκ-到達不能である基数κのことを指して使っている。(これは決してκ+1-到達不能にはならない) 順序数αに対して、基数κがα-hyper-到達不能であるとは、κがhyper-到達不能でかつ全てのβ < αなるβに対して、κ未満のβ-hyper-到達不能基数の集合がκ内で非有界であること。 hyper-hyper-到達不能基数なども同様に定義される。 "弱到達不能基数"を"到達不能基数"の代わりに使って、同様に"弱-α-到達不能"や"弱-hyper-到達不能基数"も定義できる。 マーロ基数は到達不能であり、hyper-到達不能であり、hyper-hyper-到達不能であり、……(以下同様)となっている。
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