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現代俳句データベース(俳句)
現代の名俳句について、作者や季語、出典などの情報を記載したデータベースです。 提供 現代俳句協会 URL http://www.gendaihaiku.gr.jp/index. shtml |
現代俳句データベース(俳句) のさくいん
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- 海百合のかひなの永し冬の戀
- 海よりも家並の暗し鮟鱇鍋
- 海よりも嘔吐ひかるは矛盾だらう
- 海よりも淋しき水着みておりぬ
- 海よりも野山に降りてこそ緑雨
- 海わたる魂ひとつ夜の秋
- 海を聴き囀りを聞き巻貝よ
- 海を聴き乳房のやうに死んだ鳩
- 海を来し跫音ばかり秋となる
- 海を出る水は玉なり空海忌
- 海を濡らして君は甘いものが好き
- 海を張る七月いよいよ飛ぶか象
- 海を欲る輸送車こぼれつぐ棉花
- 海をまた忘れるために葱刻む
- 海を見る妻と冬日を分かち合ひ
- 海を向く病室の窓雪しまく
- 産むというおそろしきこと青山河
- 梅散るや義父無き部屋の風の冷え
- 梅一枝折りぬ上手に笑へずに
- 梅一輪 合格番号たしかめて
- 梅一輪一輪ずつの放射能
- 梅一輪一筆箋へしをりけり
- 梅一輪いのちの関所通り拔け
- 梅一輪南無阿弥陀佛阿弥陀佛
- 梅一輪人形を愛せない
- うめうめと集まりくるよくろとんび
- 埋め難き胸の陥穽星冴ゆる
- 梅ヶ香や鶯親子庭の客
- 梅が散るはうれんそうの畑かな
- 梅が香や母の常着は闇に垂れ
- 梅が香や流行出したる白博多
- 梅が好き卒寿を過ぎし男の男
- 梅剪るや空のいづこも傷つけず
- 埋めきれぬ時間大きな黒い蟻が来て
- 梅紅し雪後の落暉きえてなほ
- 梅根性また柿根性二月来る
- 梅東風の運び来たりし仏の語
- 梅咲いて鏡の中の顔を剃る
- 梅咲いて兜太の庭はもっと広いか
- 梅咲いて空中に影残しけり
- うめ咲いて午後の悦樂俟てば来る
- 梅咲いてタクシードライバー口ごもる
- 梅咲いて庭中に青鮫が来ている
- 梅咲いて猫背がちなるわれは飛脚
- 梅咲くや一畳で足る一遺体
- 梅咲くやこのごろ海を見ておらず
- 梅さくら競ひて咲ける季もありし
- 梅咲くを男の愛と思ふかな
- 梅咲けば庭に梅の木ほしくなる
- 梅咲けりしらうめと清音でいう
- 梅咲けり地球の裏に誰か居て
- 梅咲けりモーツアルトが居るやうに
- 梅さそふたしかに空を風流れ
- 梅寂し人を笑はせをるときも
- 梅寒し息もてためす鼓の張り
- 梅三分数えきれない会者定離
- 梅白い風動かしてみるもよし
- 梅二月そのうちと言ひそのままに
- 梅二月ひかりは風とともにあり
- 埋立地昏れいる眼帯の発火点
- 埋立てに白いチョゴリの風が吹く
- 梅田地下を攻め忘れたる冬將軍
- 梅だより男女みるみる崩れけり
- 梅つぼみひとりあそびに馴れて一人
- 梅蕾む女厄坂上りきる
- 梅つぼむ皇室典範ゆるぎなし
- 梅漬かり重石不用になり重し
- 梅漬かる皺よせ水分気分よし
- 梅漬けて赤き妻の手夜は愛す
- 梅漬けて元の婆へと戻るなり
- 梅漬けてより物忘れはじまりぬ
- 梅漬の種が真赤ぞ甲斐の冬
- 梅にうぐひす骨格に肉まつはるよ
- 梅にきてしばし世の中忘れてる
- 梅に酌む唄は軍歌や二度わらべ
- 梅に佇つ尚も腕組みほどかずに
- 梅に瞠く薄明の母の眸か
- 梅二輪三輪四輪馬の糞
- 梅二輪宅配便が届く
- 梅の椅子優しい昼を濡れている
- 梅の枝屈折多く生きてきし
- 干梅の怨の字に似る一つ見ゆ
- 梅の香や心通はす師友あり
- 梅の香や順路は風の通り道
- 梅の木に螢籠吊る点る点る
- 梅の里どこへいっても坂ばかり
- 梅の花溢死の縄が定位して
- 梅の花蕊ふるわせて香り満つ
- 梅の花めぐらせ男耕せり
- 梅の日が射す観音の耳飾り
- 梅の実に雲水ぴしりぴしり消ゆ
- 梅の実のはじめ涙のかたちして
- 梅の実を拾ひしことをいつまでも
- 梅は白 夜明け紫 猫は髭
- 梅はまだ産湯にうかぶ赤ん坊
- 梅鉢や蕾にたっぷり空がある
- 梅日和切り貼りのある空があり
- 梅ひらく幹に戌辰の弾の痕
- 梅ひらく畳にしずかなる疲れ
- 梅ふくいく女優須磨子の恋遠く
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