Preboot Execution Environment Preboot Execution Environmentの概要

Preboot Execution Environment

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 07:14 UTC 版)

概要

PXEブート環境を構築することで、HDDなどのストレージを持たないコンピューター(シンクライアントの類)へOSイメージを送り込んで動作させたり、DVDドライブなどインストールメディアを持たないコンピューターへインストールイメージを送り込んでインストーラーを起動させたりすることが可能になる。

構成

PXEによるネットワークブートには次の構成が必要である。

  • クライアント
  • ネットワーク上のサーバ
    • DHCPサーバ(またはBOOTPサーバ)
      • OPTION 60:Client Identifier
      • OPTION 66:TFTP Server Name
      • OPTION 67:Boot File Name
    • TFTPサーバ
      • DHCP OPTION 67 で指定されているファイル名で起動イメージ(ブートローダ)を用意しておく。
    • (オプション)WWWサーバ、FTPサーバなど
    起動イメージ(ブートローダ)が HTTP や FTP に対応していることを前提に、オペレーティングシステムやインストーラー本体のイメージを WWWサーバや FTPサーバから別途配布させる構成が多い。

ProxyDHCPの使用

既存のDHCPサーバーとの通信を仲介(PXEブートのためのオプションを付加して介在)する ProxyDHCP を使用すると、既存のDHCPサーバの設定を変更することなく PXEブート環境を構築することが出来る。Windows向けのWindows展開サービスも同様の仕組みで機能させている。

PC起動時のPXEエラーメッセージ

PXE ROMを搭載したコンピュータの起動時に、ハードディスクなどの起動デバイスからOSを読み込めない場合、PXEという文字列を含むエラーメッセージが表示されることがある。 このエラーメッセージは、PXEが起動リソースを検索した結果見つからなかったため、DHCPサーバやLANケーブルをチェックすることを促すものである。すなわち、BIOSなどにおける起動デバイス設定において、ネットワークブートできない環境にもかかわらず、起動デバイスの検索順位にPXEを用いたネットワークブートが含まれていて、通常使用される起動デバイスが障害などにより使用できない場合、PXEを用いたネットワークブートを試み、それも失敗したためチェックせよというメッセージである。

ネットワークブートを利用していない環境において上記のようなメッセージが現れた場合、BIOSにおける起動デバイス設定に問題があるか、または起動に用いるハードディスクに異常が発生したと考えるのが妥当である。

関連項目

参考文献




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