膣 ヒトにおける膣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/15 09:57 UTC 版)

ヒトにおける膣

ヒトにおいては、子宮頸部の周りを囲む膣円蓋部から体表面をつなぐ筋肉でできた伸縮性のある管状構造をしている。膣内は分泌液によって酸性に保たれ[4]、細菌などの有害な異物の侵入を防いでいるが、いわゆる無菌状態ではない(代表的な菌として、デーデルライン桿菌がある)。この膣の自浄作用により、精子も大半が死滅するほどである[5](もちろん、妊娠を望まない性交を行う際には避妊対策が必須である)。膣の長さは約7〜9cm程度とされてはいるが[6]、個人差も大きく膣自体に伸展性もあるため必ずしも平均に当てはまるものではない。月経周期[7]や年齢によって子宮・膣を支える骨盤底筋の強さに変化が現れ、膣の長さが変化することもある。

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膣のひだ(Rugae)

女性の外性器の解剖学

女性の外性器は、よく「膣」であると言われるが、厳密には外陰部(=Vulva(ウルウァ:ラテン語の「子宮」に由来する)または、Pudendum(プデンドゥム:ラテン語で「恥るべき」を意味するpudendlus(プデンドゥス)から派生))のことである。外陰部を構成する小陰唇に挟まれた膣前庭部に膣口が開口している[8]。膣は、厳密には体内の部分を指す医学用語である。

膣内壁は皺襞(ひだ)状になっており、挿入された陰茎亀頭を刺激し射精を促す。

一部医師によって膣内壁の皺襞、疣贅(いぼ)の形状が尖圭コンジローマによるものと誤診されることがある[9][10]


  1. ^ Japan, CondeNast. “処女&処女膜についての意外な事実8つ! 初体験で出血しないのはノーマル!?”. VOGUE GIRL. 2021年7月10日閲覧。
  2. ^ 9処女膜 | 女性の医学BOOK”. 2021年7月10日閲覧。
  3. ^ 日本放送協会. “タンポンで処女膜は破れない? - 教えて!性の神さま”. NHK福祉ポータル ハートネット. 2021年7月10日閲覧。
  4. ^ Japan, CondeNast. “膣トラブルについて、まず知っておくべきは「pHバランス」。”. VOGUE GIRL. 2021年7月10日閲覧。
  5. ^ 子供ができる"危険日"をめぐるデマと真実 学校で教わらない妊活のキホンQ&A (2ページ目)”. PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) (2019年7月9日). 2021年7月10日閲覧。
  6. ^ Konar, Hiralal; Dutta, D. C. (2014-04-30) (英語). DC Dutta's Textbook of Gynecology. JP Medical Ltd. ISBN 978-93-5152-068-9. https://books.google.co.jp/books?id=40yVAwAAQBAJ&pg=PA2&redir_esc=y#v=onepage&q&f=false 
  7. ^ 妊娠初期の症状の概要 いつから?自覚できる?子宮口でわかる?生理前とどう違う?”. アスクドクターズトピックス (2016年10月14日). 2021年7月10日閲覧。
  8. ^ 『ネッター解剖学アトラス原書第6版』南江堂、2016年9月。 
  9. ^ http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/std/2005/09/post_d765.html
  10. ^ https://web.archive.org/web/20051127032508/http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/std/2005/09/post_d765.html
  11. ^ 小川鼎三『医学用語の起こり』(東京書籍1990年ISBN 978-4487722181
  12. ^ 徳島大学吉田秀夫のホームページ
  13. ^ 96「腟と膣」を参照
  14. ^ 1947年(昭和22年)初版


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