指差喚呼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/21 05:03 UTC 版)
日本以外での指差喚呼の採用
日本以外では、前述の日本統治時代に日本の鉄道システムを導入した韓国や台湾のほか、中国や香港などの中華圏の鉄道会社・バス会社[12]、1996年にニューヨーク地下鉄が、2019年にはブラジル・リオデジャネイロのSuperViaが採用している[3][13]。しかし指差喚呼を取り入れている企業はむしろ例外的であり、指差喚呼が世界的に普及しているわけではない[3][1]。
海外は船舶や航空など一部の業界では「Standard Call Out」やリードバック・ヒアバックが広まっているが、人間はミスを犯すという前提でシステムを設計するフェイルセーフの思想が主流であるため、人間に責任を求める指差呼称は広まっていない[1]。この考えで開発されたデッドマン装置は日本の鉄道にも利用されている。
参考文献
- 田辺肇 『危険予知活動実践マニュアル』 1984年、中央労働災害防止協会
- 今村一郎 『機関車と共に』 1962年、ヘッドライト社、78頁
- 神戸鉄道管理局 『機関車乗務員教範』 1913年、259頁~262頁
関連項目
- 安全工学
- 安全第一
- ヒューマンエラー
- フェーズ理論
- 歓呼操縦 - 主に自衛隊で導入されている車両運行における確認行為。指差喚呼とは違い指差しを行わないことが多い。
- 現場猫(仕事猫) - 指差喚呼をしている姿が基本形の猫のキャラクター。ただし確認は形骸化している。
外部リンク
- ^ a b c d e “電車の運転士がする「指差確認」、起源や発展の歴史を元鉄道運転士が解説”. ダイヤモンド・オンライン (2022年11月22日). 2023年8月21日閲覧。
- ^ a b 正木英昭『トヨタ方式で成功する企業改革 仕事の「見える化」で成果が見える』秀和システム、2006年、161頁
- ^ a b c “JR東が実演「指差し確認」は世界で普及するか”. 東洋経済. 2019年7月14日閲覧。
- ^ a b c コックピットは無菌室? - JAL
- ^ 芳賀 繁, 他: 産業・組織心理学研究 9: 107, 1996.
- ^ 【仕事に効くスキル】鉄道員の指さし確認その効果は/焦り抑えエラー防ぐ/建設など他業界でも導入『日経産業新聞』2018年7月2日(働き方面)2018年7月8日閲覧。
- ^ 操船と操舵 タンカー豆知識 - 出光興産
- ^ a b c ATC コミュニケーション ハンドブック ―滑走路誤進入を防止するために― - 日本航空機操縦士協会
- ^ 2000年02月16日 - 運輸安全委員会
- ^ 企業の取り組み- JALグランドサービス
- ^ 日臨技医療安全ニュース令和2年1月号No2
- ^ “公車右轉 北市要求「指差確認」再行駛” (中国語). 聯合報. 2019年10月25日閲覧。
- ^ Bom Dia Rio - globoplay - Técnica japonesa aumenta a segurança na circulação de trens da Supervia - 2019年11月4日作成・2020年11月8日閲覧
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