建仁寺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 08:54 UTC 版)
世界遺産
四頭茶会は、永治元年(1141年)4月20日に生まれた建仁寺開山の明菴栄西禅師の誕生日に合わせて、4月20日に開山降誕会の行事として開催される。栄西の遺徳を偲び慶讃法要を厳修し、建仁寺本坊の大方丈での古式にのっとった四頭の茶会。そのほか当日は、裏千家、表千家などの副席もあって、茶道を志す方にとっては関心のある儀式といえる。[13]
栄西禅師の頂相を懸けた大方丈室中に、一山の僧たちが入室し、「首楞厳経」が誦経される。厳かな法要の後、僧侶が退室、次いで初回の客たちの着席となる。
四頭茶会とは、茶の湯以前の禅院における喫茶儀礼であり、中国から茶種を持ち帰り喫茶の法をもたらしたとされる栄西の寺として、往時の古式作法をいまに伝えるものである。建仁寺では現在でも、朝夕などに番茶による茶礼が行われているが、四頭茶会は四名の正客におよび相伴客をもてなすための、特別な喫茶儀礼である。[注釈 1]
坐禅会
臨済宗大本山建仁寺では、毎月坐禅会を開催している。坐禅会は開山栄西禅師こと千光国師から名前をとって「千光会」と呼ばれている。
主な行事
- 四頭茶会(開山降誕会)4月20日 開山栄西禅師誕生を祝する法要。その後茶祖を顕彰するため四頭茶会が催される。
- 開山忌 6月5日 明庵栄西の忌日法要。裏千家家元の献茶が行われる。
- 布薩会 7月30日 開山栄西禅師が伝来した独自の様式を持つ。もとは半月ごとに戒律の経典を聴いて罪を懺悔し、戒律を保つようにする懴悔受戒の儀式で、現在は年一度開催されている。
- 頼家忌 8月18日 開基の源頼家の忌日法要。
仏像盗難事件
2009年(平成21年)1月31日に木造十一面観音坐像が何者かに盗まれたが、同年3月2日盗んだ男が逮捕され、無事仏像は押収された。
交通アクセス
注釈
- ^ 相伴客の捧げる天目碗に、僧侶が立ったまま浄瓶の湯を注ぎ、右手の茶筅で茶を点てる。『別冊太陽 栄西と臨済禅 禅宗寺院の古式茶礼を伝える』禅文化研究所監修 平凡社発行 2014年 p53-55
出典
- ^ 京都府歴史遺産研究会編『京都府の歴史散歩中』山川出版社、2011年、p.136
- ^ 京都でも多数が校舎の下敷きに『大阪毎日新聞』昭和9年9月21日号外(『昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p228 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
- ^ 「関雪年表」(白沙村荘 橋本関雪記念館公式サイト)
- ^ 華蔵界 第37号 臨済宗建仁寺派宗務本院発行 2013年3月
- ^ 『臨済宗大本山 建仁寺』2016年パンフレット
- ^ 『京都の禅寺散歩』竹貫元勝 雄山閣出版 1994年7月発行
- ^ 京都府歴史遺産研究会編『京都府の歴史散歩 中』山川出版社、2011年、p.137
- ^ 佐和隆研ほか編『京都大事典』淡交社、1984年、p.981
- ^ 特別展 栄西と建仁寺(東京国立博物館・読売新聞社・NHK・NHKプロモーション 2014)
- ^ 平成29年9月15日文部科学省告示第117号
- ^ 国宝・重要文化財の指定について(文化庁サイト)
- ^ 京都府指定・登録文化財
- ^ 四頭茶会案内パンフレット 大本山建仁寺発行 2014年
建仁寺と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- 建仁寺のページへのリンク