リュクサンブール公園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 22:55 UTC 版)
特徴
リュクサンブール公園には、幼い子供とその両親向けに、フェンスで囲まれた広い遊び場がある。あやつり人形の劇場やメリー・ゴー・ラウンドもある。時には、ポニーの騎乗を楽しむこともできる。無料の音楽公演が広場のガゼボで開かれ、木陰の小ぢんまりとした手頃なレストランでは、多くの人々が屋内外で音楽とワインを楽しんでいる。
庭園の穏やかな雰囲気はよく知られている。小さな池では子供たちがおもちゃのボートで遊んでいる。池の周りには、かつてのフランス王妃の像が並んでいる。
パリ国立高等鉱業学校と劇場のオデオン座が、リュクサンブール公園に隣接している。
開放時間は季節(日の長さ)によって変わり、開門は07:30 から08:15頃 、閉門は16:45から21:45頃となっている。
彫像
庭園のあちこちに、合計100以上の彫像、記念碑、噴水がある。
中央の緑地の周りには、歴史上のフランスの王妃と女性の聖人の像が20ほど、台座の上に立っている。この中には、ジャンヌ・ダルブレ、ブランシュ・ド・カスティーユ、アンヌ・ドートリッシュ、ルイーズ・ド・サヴォワ、アンヌ・ド・ボージューのものもある。
他の彫像は以下の通り。
- 『ピエール・ギヨーム・フレデリク・ル・プレイ(フランス語版)』、アンドレ=ジョゼフ・アラール作。1906年。
- 『自由の女神像』の最初のモデル、フレデリク・バルトルディ作。1870年。
- 『真実の口』、ジュール・ブランシャール作。
- 『ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン』、アントワーヌ・ブールデル作。1978年設置。
- 『アンリ・ミュルジェールへのモニュメント』、アンリ=テオフィル・ブイヨン作。1895年。
- 複数の動物の彫刻、オーギュスト・カイン作。
- 『ドラクロワへのオマージュ』、1890年。『セイレーンの勝利』、1885年。ともにジュール・ダルー作。
- 『アントワーヌ・ヴァトーへのモニュメント』、1896年。アンリ・デジレ・ゴーキェ作。
- 『ナルシス像』、1869年。『イルカに乗ったアリオン』、1870年。いずれもエルネスト=ウジェーヌ・イオール作。
- 『ヒッポメネース』、ジャン=アントワーヌ・アンジャルベール作。
- 『シャルル・ボードレールの胸像』、ピエール=フェリクス・マッソー作。
- 『アーキスとガラテアを驚かせたポリュペーモス』(「メディシスの泉」に設置)、 オーギュスト・オッタン作。1866年。
- 『クレマンス・イサウレ』 、アントワーヌ=オーギュスタン・プレオー作。
- 『テセウスとミノタウロス』、ジュール・ラメ作。1826年。
- 『アルフェイオス川の流れを変えるヘラクレス』、または『努力』、1898年。ピエール・ロシュ作。
- 『ポール・ヴェルレーヌ』、1911年。ロド作。
- 『エドアール・ブランリーへのモニュメント』、シャルル・マリー・ルイ・ジョゼフ・サラベゾール作。
- 『フレデリック・ショパン記念碑』、ポール・デュボア作。
- 『ジョルジュ・サンド』(1904年)、フランソワ=レオン・シカール作。
- 『ジュール・マスネ』(1926年)、ラウール・ヴェルレ作。
天文の泉
リュクサンブール公園の南端、「マルコ・ポーロの庭」に、1874年「天文の泉」(fr:Fontaine des Quatre-Parties-du-Monde, 別名「4大陸の泉」「カルポーの泉」)が作られた。 この泉は1867年、Avenue de l'Observatoire (「天文台大通り」の意)の開発に伴って設置された。
ブロンズ製の泉は、4人の彫刻家によって製作された。ルイ・ヴィユミノ(Louis Villeminot)は噴水の土台周りのガーランド・フェストーン(花飾り)を制作した。動物を得意とする彫刻家エマニュエル・フレミエは、8頭の馬、海亀、水を噴き出す魚をデザインした。ジャン=バティスト・カルポーは、もっとも重要な4人の女性の裸像を彫刻した。この女性像は地球を支えており、アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパの各大陸を象徴している[1]。ウジェーヌ・ルグラン(Eugène Legrain)は女性が支える球体の黄道十二宮の帯などを制作した。
- ^ ジョン・バクスター『二度目のパリ 歴史歩き』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2013年、215頁。ISBN 978-4-7993-1314-5。
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