メトロイドフュージョン ボスキャラクター

メトロイドフュージョン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 07:16 UTC 版)

ボスキャラクター

本作ではイージーモードの場合一部の攻撃を使用しない等、難易度によってボスの行動パターンが一部変化する。ボスのほとんどはサムスが持っていた能力のいずれかと類似した攻撃手段を持っている。

コアX(Core-X)
無数のXが集合した大型個体。刺々しい高硬度の外殻に覆われている。ビーム攻撃を無効化(その代わり回復・補充用のXを複数体放出する)し、ミサイル攻撃でのみダメージを与えることができる。
所持している能力に応じて体色が異なる他、特殊能力を所持しているタイプとビーム能力を所持しているタイプの計2種類が存在する。
特殊能力を所持しているタイプは空中を早いスピードで浮遊し、外殻を使った体当たりを行うことが唯一の攻撃手段である。全身が弱点で、ダメージを受けるごとに外殻の色が青緑→黄→赤と変化する。ダメージを受けた時は一定時間点滅し無敵状態となる。難易度が高いほど無敵状態が長い。
ビーム能力を所持しているタイプは体当たりを行わず、サムスに向かって一直線にじわじわと迫りながら能力に応じたビームを撃ってくる、ビーム攻撃時に露出する目のような感覚器が弱点。攻撃した瞬間、または感覚器を露出してしばらく経つとビームを発射してくるので、攻撃時間合いを取る必要がある。
本作のボスは一部を除きこのコアXが擬態した大型生物であり、最終的にコアXが擬態していた生物の能力を吸収する事で、該当能力に対応する喪失していたパワードスーツの潜在能力を覚醒する事ができる。
マルカラ(Arachnus-X)
惑星SR388に生息しているアルマジロのような大型生物。まだB.S.Lで飼育されている生物の生体情報を入手していなかったXが、過去に入手していた遺伝子情報から擬態した。オリジナルのマルカラは無毛の赤い体色をしていたが、今作のマルカラはXの擬態による影響か緑色の毛が生えた外見となっている。
身体を丸めた(モーフボール)突進攻撃や剛腕から放たれる衝撃波、口から放出する火炎放射で攻撃するが、後背部の外殻に対して柔らかい腹部が弱点となっている。なお、『メトロイドII』ではボム能力以外に有効なダメージを与えることができなかったが、本作では全ての攻撃(といってもビームとミサイルのみだが)でダメージを与えることができる。
鳥人像(1回目)
鳥人族のDNA(遺伝子情報)を操作して誕生した人造生命体。惑星SR388に存在したアイテム防衛用の個体にXが擬態していた。詳細はメトロイドシリーズ#設定の項も参照。
元々鳥人像は高い戦闘能力を誇るが、この個体は戦闘開始後すぐに擬態を解除してチャージビーム能力を所持したコアXが直接戦闘を行う。アイテムまで正確に再現したが、そもそも鳥人像に擬態し、すぐに擬態を解除した理由は不明[注 8]
ザザビー(Pogo)
セクター2-TROで飼育・研究されていたプランクトンのような大型生物。細長い半透明な身体に巨大な単眼と5本の触手を持つ。
高い跳躍能力(ハイジャンプ)を持ち、相手の頭上に覆いかぶさる形で下部の口から獲物を丸呑みにする。高硬度の外皮は全ての攻撃を受け付けないが、捕食時に口の真下から直接内蔵組織を攻撃する事でダメージを与える事ができる。また、一定のダメージを受けるたびに体の節が一段ずつ減っていき、移動スピードがアップするうえ口の大きさが小さくなって内蔵組織に攻撃を当てにくくなる。
イシュタル(Serris)
セクター4-AQAで飼育・研究されていたウミヘビのような大型水棲生物。定期的に巣に帰る習性を持ち、当初はSA-Xが飼育施設を破壊して脱走を促したと思われていたが、オリジナルはすでにXが捕食しており[注 9]、実際はXが擬態した個体が暴れていた。
並外れた破壊力と水中を超高速移動する能力(スピードブースター)を持ち、攻撃能力は体当たりのみだが、弱点の頭部にダメージを受けると一定時間無敵状態となり、移動速度が更に加速する。水上の小さな足場と天井の梯子と水中で戦うため戦闘時は一定の移動パターンを把握する必要がある。なお、水中の特定個所に安全地帯が存在する。
ボクス(B.O.X.)(1回目)
セクター3-PYRに出現した節足動物のような大型警備ロボット。6か所の歩行ユニットと火器を搭載した中央の生体制御装置で構成されている。警備ロボットとあるが、暴走状態にあり、サムスを見つけた直後に襲いかかってくる。
巨体を活かした突進やジャンプ攻撃の他、左右に火柱を発生させる焼夷爆弾で攻撃する。弱点は中央のコアユニットだが、ある程度ダメージを受けると逃亡してしまう。
バリアコアX(Mega Core-X)
セクター6-NOCに出現した強化型コアX。サムス・アランに対する防衛本能により、バリアスーツデータを自らの意思でダウンロード(吸収)[注 10]した結果、通常のコアXに比べて外殻が肥大化している。
擬態していないため弱点は全身だが、周囲には小型のコアXがバリアのように旋回しており攻撃・防御の両方に利用している。また、通常のコアXとは逆にミサイル攻撃を無効化し、チャージビーム攻撃でのみダメージを与える事ができる。ある程度ダメージを受けると、大きさが小さくなり元のコアXに戻ってしまう。
オペレーター
B.S.Lの研究員に擬態したX。サムス・アランに対する防衛本能により、このオペレーターの知識を利用してセクター3-PYRの冷却装置を停止する事で、B.S.Lの自爆装置に引火させ施設諸共サムスを倒そうとしていた[注 11]
戦闘能力が皆無であるため、セクター1-SRXに出現した鳥人像と同様、接触・攻撃するとすぐに擬態を解除してワイドビーム能力を所持したコアXが直接戦闘を行う。
ゲドゥ(Yakuza)
中央動力炉に出現したクモのような大型生物。禍々しい頭部に強靭な顎と5つの複眼が特徴。元々はセクター2-TROの生物と推測される。
壁面を左右に反射するように移動して口から発射する火炎と前脚で掴み直接捕食する攻撃を行うが、高硬度の外皮に対して柔らかい口腔内が弱点となっている。ある程度ダメージを受けると全ての脚が除去されるが、今度は空中を回転ジャンプ(スペースジャンプ)しながら弾を吐き出して攻撃する第2形態に移行する。
鳥人像(Nettori)(2回目)
セクター1-SRXのものとは別個体の鳥人像。これはセクター2-TROを覆いつくし、更に中央動力炉のメインサイロ(電源)を機能停止に追い込んだカラームツーターの寄生源となっている個体。Xの擬態により寄生能力が強化されており、特にTROのフロア半数に根を張り巡らせている。
自身は移動手段を持たないが、フィールド上部のツボミから独特の軌道で降下する花粉弾が、フィールド下部には落ちてきたサムスを直接捕食する肉食植物「サムスイーター」がそれぞれ攻撃を行う。ある程度ダメージを受けると上半身が破壊され内部の循環機構が露出するが、その際は蕾は枯れ、プラズマビームを発射して攻撃する第2形態に移行する。コアXの擬態は寄生源の鳥人像であり、これを破壊するとカラームツーターなどがすべて活動を停止し、各フロアから消滅する。
ナイトメア(Nightmare)
セクター5-ARCで飼育・研究されていた半機械生物兵器。6つの目を持つスライムのような頭部生体ユニットと、重力制御装置を内蔵した機械部分で構成されている。
空中を浮遊移動しながら腕に内蔵された3連装式のビームキャノン砲と独特の軌道で追尾する突進で攻撃を行う他、重力を操る能力を持ち、強力な超重力場を発生してサムスの動きを妨害したり、ミサイル攻撃を飛行不能にすることができる。また、機体下部の重力制御装置を破壊されると頭部装甲が除去され、露出した本体が弱点となる第2形態に移行する。ダメージが蓄積されると、Xの擬態が不安定になるのか、顔が徐々に溶け崩れていく。Xが擬態しているのは生体部のみで、撃破すると両腕が外れ、残った胴体部分がコアXとなる。
実は銀河連邦軍の一部過激派がスペースコロニー・ボトルシップで違法に開発した生体兵器であり、時系列的には『アザーエム』で初登場してサムスに撃破された当時の個体が、秘密裏にB.S.Lに回収・保管されていた。故に旧銀河連邦軍によって開発されたという説明はボトルシップの不祥事の事を指している模様であり、サムスも初めて遭遇したわけではないことが後付されている。
撃破後、グラビティスーツ能力が覚醒する。
ボクス(B.O.X.)(2回目)
コアユニット(生体である脳組織)にXが寄生したことで破壊活動を行っていた事が判明し、セクター6-NOCの浸水エリアで再び戦う事となる。
装甲は破壊された状態のままだが、Xが自己強化を行った結果、火器が焼夷爆弾から高威力の追尾性小型ミサイルに変更されている。ただし小型ミサイルはビーム攻撃で破壊する事ができる。
ボクスの破損個所から漏電した超高電圧の電流の影響により、水に触れるとダメージを受けてしまう。また、ジャンプ力も向上し、天井に捕まっていてもボクスのジャンプで体当りされることがある。
Xが擬態しているのは制御部の生体脳のみで、撃破後に歩行ユニットはそのまま爆散する。
撃破後、ウェイブビーム能力が覚醒するが、この能力は擬態時の攻撃には活かされない。
ネオリドリー(Ridley-X)
冷凍保管庫に安置されていたリドリーに擬態したX。生体情報を吸収した際Xが遺伝子組み換えを行い自己強化した影響で、従来のリドリーに比べかなり大柄となっている。
従来のリドリーと同様に口から火炎弾を放出したり、前脚で掴みかかり締め上げたり、先端がのように鋭い尾で攻撃を行う。弱点は尾以外の全身だが、耐久力は全ボス中で最も高い。
実は『アザーエム』のスペースコロニー・ボトルシップで偶然復元された個体であり、当時のサムスに撃破された後、クイーンメトロイドに全生命エネルギーを吸収された死骸(ミイラ)が秘密裏にB.S.Lに回収・保管されていたことが後付されている。
撃破後、スクリューアタック能力が覚醒するが、この能力は擬態時の攻撃には活かされない。
SA-X
オペレーションデッキでサムスの前に立ちはだかる。攻撃能力は基本的にアイスビーム(ウェイブビーム付加)の連射攻撃とスクリューアタックの突進攻撃のみだがその破壊力は桁違いであり、さらにチャージしたプラズマビーム以外の攻撃を受け付けない(スクリューアタックは相討ちとなる)。なお、崖つかまりを多用すると、スーパーミサイルを撃って落とそうとすることがある。
アイスミサイルで瞬間的に凍結させることができるが、短時間故に反撃に利用するのは難しい。
ある程度ダメージを受けると巨大な怪物が入り混じった外見の第2形態となり、跳躍して踏みつける単純な攻撃手段に移行する。なお、このコアXを撃破するとすぐに逃亡してしまうため、この時点でアイスビームを入手することはできない。
このSA-Xはシークレットラボの自爆に巻き込まれたものとは別個体であり、アダムの推測であった「SA-Xの増殖」を裏付けている[注 12]
オメガメトロイド(Omega Metroid)
惑星SR388に生息していたメトロイドの最終形態。シークレットラボの自爆から逃れた1体がセクター1-SRXで急成長した事で、ドッキングベイで遭遇したサムスに襲いかかる。B.S.L.が惑星SR388に衝突する前に脱出する最中に戦闘となるため制限時間以内に撃破しなければならない。攻撃能力は強靭な前腕による爪の振りかざしのみだが威力は脅威的であり、直撃すると暫く身動きする事ができなくなってしまう(レバガチャ操作で回復を早める事はできる)。
フュージョンスーツの特性上、メトロイドの弱点であるアイスビームが使用できない(アイスミサイルも無効化してしまう)ためサムスを境地に追い詰めるが、天敵のメトロイドを倒す本能に従い現れたSA-Xが瀕死のサムスを無視して乱入、最終的に返り討ちにあったSA-Xをサムスが吸収し本来のパワードスーツの能力・体質を取り戻したことでアイスビームが覚醒し、それによって有効なダメージを与えることができる。
本作で唯一Xの擬態した生命体ではない敵キャラクターである。なお、メトロイドの成長過程は4段階だが、作中の説明によると幼生体から一足飛びに成体に成長させる技術が確立しているという。終盤のマップ中には幼生体のまま大型化した抜け殻が複数出現し、途中段階の個体に遭遇することはない。

注釈

  1. ^ 作中のオープニングデモでは『METROID 4』と銘打っている。
  2. ^ 『スーパー』では複数の攻撃に耐性を持つエビアや倒すことができなかったナミヘ&フーネ、『メトロイドII』ではボムしか通用しなかったマルカラなど。ただし、マルカラに関してはリメイク版の『サムスリターンズ』では本作同様にビーム、ミサイルが通用するため一概にXの擬態による弱体化とは言えない可能性もあり。
  3. ^ 今作のナイトメアや、次作の鳥人兵士が該当。
  4. ^ 今作のSA-X第二形態や、次作のレイヴンビークXが該当。
  5. ^ なお、この推測は、『ドレッド』において惑星ZDRに鳥人族の兵士に擬態して入り込んだことでマオキン族の文明を奪い、星一つと比較的小規模ながら現実のものとなってしまう。
  6. ^ サムスの記憶を持っているためか、凍結したサムスに対して、スーパーミサイルに切り替えて追撃するという対メトロイドと同等の戦法を披露してくる。
  7. ^ この行動は後に発売された『アザーエム』にてアダム・マルコビッチが同様の行為を行っていることが確認され、それを見たサムスの記憶を、Xがメトロイド排除の参考にした。
  8. ^ メトロイドシリーズにおいて鳥人像は長い時間の経過によって機能停止、もしくは一部の機能のみしか使えないものが多く、問題無く動作し侵入者を排除できる個体は、まだメトロイドが存在しXが活動しづらい『スーパー』に登場した2体のみである。
  9. ^ 最初にアダムから指示される部屋の水槽内に、オリジナルの骨だけが放置されている。
  10. ^ スーツデータの吸収終了時にデータルームの機械を破壊し、サムスがダウンロードするのを阻止していた。
  11. ^ 機械操作の知識を利用したこの行為から、今まで推論の域を出なかった「Xは擬態した生物の遺伝子情報(形質)以外に、後天的な技術(記憶・知識)を完全にコピーする」事が確証される事となった。
  12. ^ ラボ自爆後のアダムとの会話時点では「少なくとも10体はいる」とのこと。

出典

  1. ^ 2021CESAゲーム白書 (2021 CESA Games White Papers). コンピュータエンターテインメント協会. (2021). ISBN 978-4-902346-43-5 
  2. ^ ONO (2011年12月15日). “ニンテンドー3DSの“アンバサダー・プログラム”で配信されるバーチャルコンソールのGBAタイトル10本が判明。日本では12月16日に配信開始”. 4Gamer.net. Aetas. 2023年3月10日閲覧。
  3. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2014年4月23日). “Wii Uバーチャルコンソール4月30日配信タイトル ― 『ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし』らGBAソフト6本と『R-TYPE』らPCEソフト2本”. iNSIDE. IID. 2023年3月10日閲覧。
  4. ^ ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online『メトロイド フュージョン』が3月9日に追加。2D「メトロイド」シリーズの本編すべてがNintendo Switchで遊べるように。”. 任天堂 (2023年3月3日). 2023年3月10日閲覧。
  5. ^ 『メトロイド フュージョン』が3月9日より“ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online”に追加。2D『メトロイド』シリーズの本編すべてがSwitchで遊べる”. ファミ通.com. KADOKAWA (2023年3月3日). 2023年3月10日閲覧。
  6. ^ 畠中健太 (2023年3月3日). “「メトロイド フュージョン」が「ゲームボーイアドバンス Switch Online」に3月9日追加! 2Dアクション「メトロイド」全作がSwitchでプレイ可能に”. GAME Watch. インプレス. 2023年3月10日閲覧。
  7. ^ ばしょう (2023年3月9日). “「メトロイド フュージョン」がゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Onlineに追加。2D「メトロイド」シリーズがSwitchで全作品遊べるように”. 4Gamer.net. Aetas. 2023年3月10日閲覧。


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