メインストリーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/17 04:26 UTC 版)
科学において
トーマス・クーン(1922 - 1996)は、メインストリームサイエンス(の位置づけ)は以下のように理解できる、と説明した(主張した)[2]。
科学的知識として体系化されている | ||||
科学的方法で取り扱われている | ||||
科学であろうとするか、科学であるように見える | ||||
迷信等 | 疑似科学 | フリンジサイエンス | プロトサイエンス | メインストリーム・サイエンス |
メインストリーム・サイエンスと疑似科学をいかに区別するか、という問題は線引き問題と呼ばれている。
社会学において
社会学においてメインストリームの圧力(Mainstream pressure)とは、同質化圧力などを通じて、個人を集団の規範へと順応させる力を指す(たとえば年齢や価値観の均質な「仲間集団 / peer group」のもつ権威への服従)。メインストリームは個人に対して「普通」になるよう圧力をかける存在であり、個人主義の反対側に位置するものである。
ジェンダー政策において
ジェンダー・メインストリーミング、ジェンダー主流化とは、女性の地位向上あるいは男女の平等化のために用いられる手段で、政府などが行うあらゆる政策や事業等の中心にジェンダー格差解消の視点を据えることを指す[3]。
福祉政策において
障害者政策において、メインストリーミング(Mainstreaming)とは、障害者児童を「主流の」健常者児童と同じ学校生活の中に置き、互いに区別することなく社会生活を共にさせようという試み。日本ではノーマライゼーションと呼ばれる。メインストリーミング(ノーマライゼーション)においては、障害者児童は健常者児童と同じ学級に出席するとともに、同じ障害を持つ児童だけの学級にも出席する。これは、障害者を特別な学校または学級へと分離する方針と、障害者が完全に普通の学級にだけ出席し普通の生徒と同じ生活を送らせようという方針の中間にあたる。
脚注
出典
- ^ 「mainstream American Protestant」という呼び方がたとえば次の書で用いられている。Moorhead, James H. (1999), World Without End: Mainstream American Protestant Visions of the Last Things, 1880-1925, Religion in North America, number 28, Bloomington: Indiana University Press, pp. xxii, 241
- ^ Thomas Kuhn執筆 "Reflections on my critics"の章。(Imre Lakatos and A. Musgrave, "Criticism and the growth of knowledge". Cambridge University Press, London (1974),ISBN 0521096235, 所収。pp. 231-278)。
- ^ http://www.ads.fukushima-u.ac.jp/~lumi/pdf/ank_shi.pdf
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