フィッシャー情報量 具体例

フィッシャー情報量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/18 14:11 UTC 版)

具体例

ベルヌーイ分布

ベルヌーイ分布は、確率θ でもたらされる「成功」と、それ以外の場合に起きる「失敗」という2つの結果をもたらす確率変数が従う分布である(ベルヌーイ試行)。例えば、表が出る確率がθ、裏が出る確率が1 - θであるような、コインの投げ上げを考えれば良い。

n回の独立なベルヌーイ試行が含むフィッシャー情報量は、以下のようにして求められる。なお、以下の式中で、A は成功の回数、B は失敗の回数、n =A +B は試行の合計回数を示している。対数尤度関数の2階導関数は、

であるから、

となる。但し、Aの期待値はn θB の期待値はn (1-θ )であることを用いた 。

つまり、最終的な結果は、

である。これは、n回のベルヌーイ試行の成功数の平均の分散の逆数に等しい。

ガンマ分布

形状パラメータα、尺度パラメータβのガンマ分布において、フィッシャー情報行列は

で与えられる。但し、ψ(α)はディガンマ関数を表す。

正規分布

平均μ、分散σ2正規分布N(μ, σ2)において、フィッシャー情報行列は

で与えられる。

多変量正規分布

N個の変数の多変量正規分布についてのフィッシャー情報行列は、特別な形式を持つ。

であるとし、共分散行列であるとするなら、

のフィッシャー情報行列、の成分は以下の式で与えられる。

ここで、はベクトルの転置を示す記号であり、は、平方行列のトレースを表す記号である。また、微分は以下のように定義される。







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