ジロ・デ・イタリア 2010
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 09:23 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ジロ・デ・イタリア 2010コース図 | |||
レース詳細 | |||
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開催期間 | 5月8日–30日 | ||
ステージ | 21ステージ | ||
全行程 | 3,469 km (2,156 mi) | ||
優勝タイム | 87h 44' 01" (39.54 km/h (24.57 mph)*) | ||
レース結果 | |||
優勝 | イヴァン・バッソ (ITA) | (リクイガス・ドイモ) | |
2位 | ダビ・アロヨ (ESP) | (ケス・デパーニュ) | |
3位 | ヴィンチェンツォ・ニバリ (ITA) | (リクイガス・ドイモ) | |
ポイント賞 | カデル・エヴァンス (AUS) | (BMC・レーシングチーム) | |
山岳賞 | マシュー・ロイド (AUS) | (オメガファーマ・ロット) | |
新人賞 | リッチー・ポート (AUS) | (チーム・サクソバンク) | |
チーム時間賞 | リクイガス・ドイモ |
概要
コース
2009年10月24日、イタリア・ミラノでコースが発表された。オランダ・アムステルダムをスタートし、ゴールはイタリアのヴェローナ、全21ステージ、3,469kmを走り抜ける。
スタート地点はオランダ・アムステルダム、アムステルダム国立美術館前。ジロがオランダで開幕するのは2002年のフローニンゲン以来8年ぶりとなる。また、初日は2006年以来の個人タイムトライアル(TT)となった。
オランダ国内で3ステージ消化後、休息日を挟んでイタリアに移動。第4ステージのチームタイムトライアルからイタリア国内での戦いが始まる。第7ステージではモンテパスキ・ストラーデビアンケに登場する未舗装路の急坂が登場する。
大会初の頂上ゴールは第8ステージのモンテ・テルミニッロ。大会後半は難関山岳が相次いで登場し、第15ステージはモンテ・ゾンコランへの頂上ゴール、休息日を挟んだ第16ステージは2008年にも登場したプラン・デ・コローネスの山岳個人TT、第19ステージはモルティローロ峠、第20ステージではチマ・コッピに設定されたガビア峠を越えた後にトナーレ峠にゴールと過酷極まりないコース設定となった。
第11ステージは前年に発生したラクイラ地震の被災者への見舞いの意味を込めてラクイラがゴール地点に設定されたほか、第13ステージではマルコ・パンターニに敬意を表し、彼の故郷チェゼナーティコをゴール地点に設定。
最終第21ステージはヴェローナでの個人TT。ブラ広場をスタートし、ヴェローナ市北部のトリチェッレの丘をまわり、アレーナ・ディ・ヴェローナにゴールする。例年、ゴール地として登場するミラノは今大会では経由しない。
ポイント賞ジャージの変更
今大会よりポイント賞ジャージが紫色のマリア・チクラミーノから、「情熱の赤」から名付けられたマリア・ロッソ・パッショーネに変更となった[1][2]。
選手の出場動向
総合優勝争い
- 前年覇者のデニス・メンショフ(ラボバンク)は、ツール・ド・フランスに専念するため欠場[3]。2008年覇者のアルベルト・コンタドール(アスタナ)もコース設定が自分向きであることを認めつつも[4]、同じくツール専念のため欠場[5]。アスタナは代わってアレクサンドル・ヴィノクロフがエースとして出場する[6]。
- 昨年ジロ初出場で注目を集めたランス・アームストロング(チーム・レディオシャック)も、前述の通り同時期に開催されるツアー・オブ・カリフォルニアへの出場を早々と表明し、ジロは欠場[7]。結局チーム・レディオシャックはチーム自体が招待されなかった。
- 一方、前年総合3位・5位のフランコ・ペッリツォッティとイヴァン・バッソ(共にリクイガス・ドイモ)[8]、同4位のカルロス・サストレ(サーヴェロ・テストチーム)[9]、昨年ツール総合4位のブラッドリー・ウィギンス(チーム・スカイ)[10]などが昨年に続いての出場を表明している。2004年覇者のダミアーノ・クネゴ(ランプレ・ファルネーゼ=ヴィーニ)も出場を表明しているが、総合成績を狙わないことも同時に表明している[11]。しかし後述のドーピング疑惑の影響によりペッリツォッティは急遽不出場が決定、代わりにヴィンチェンツォ・ニバリが出場することになった。
- 現・世界チャンピオンのカデル・エヴァンス(BMC・レーシングチーム)も出場を表明、8年ぶりのジロ参加となる[12]。
有力スプリンター
- 前年大会でステージ3勝を挙げたマーク・カヴェンディッシュ(チーム・HTC - コロンビア)は、ツアー・オブ・カリフォルニアに出場するため欠場[13]、代わってアンドレ・グライペルが出場する[14]。
- これまでジロ出場経験の無かったオスカル・フレイレ(ラボバンク)が初参加の予定だったが、重度の副鼻腔炎の影響により欠場となった[15]。また、2008年にポイント賞を獲得しているダニエーレ・ベンナーティ(リクイガス・ドイモ)も欠場となった[16]。
ドーピング問題
- 開幕直前の5月3日、UCIがバイオロジカルパスポートの血液データに基づく検査結果によって、3選手のドーピング違反が明確なことを公表。3選手のうち、前年総合3位のフランコ・ペッリツォッティ(リクイガス・ドイモ)、タデイ・ヴァリャヴェツ(アージェードゥーゼル・ラモンディアル)が今大会の出場を予定していたが、UCIの発表に基づき両チームが出場メンバーから除外した[17]。
その他
- 予てから今大会限りでの引退が噂されていたジルベルト・シモーニだったが[18]、4月19日にランプレとの契約に合意したこと並びに今大会限りでの引退がチームから発表された[19]。
- 新城幸也(Bbox ブイグテレコム)の出場が決定した[20]。日本人選手のジロ出場は2002年の野寺秀徳以来8年ぶりとなる。
- ^ 2010 Giro jersey presented in Florencecyclingnews.com 1月15日付ニュース
- ^ ジロのポイント賞ジャージが「情熱の赤」 "マリア・ロッソ・パッショーネ"に変更cyclowired.jp 2010年1月25日付ニュース
- ^ a b ジロ出場22チーム発表 BMCやブイグIN・レディオシャックOUTcyclowired.jp 2010年3月23日付ニュース
- ^ アムステルダムスタートのジロ2010 5つの山頂ゴールと4つのTTが鍵CYCLINGTIME.com 2009年10月26日付ニュース
- ^ 生まれ変わったアスタナ ツール制覇に全てを懸けるコンタドールcyclowired.jp 2009年12月16日付ニュース
- ^ 見えてきたアスタナの展望 コンタドールはツール、ヴィノはジロcyclowired.jp 2009年12月15日付ニュース
- ^ 5月に開催時期を移したカリフォルニア 本格的な頂上ゴールが登場cyclowired.jp 2009年10月23日付ニュース
- ^ バッソがリクイガスのチームリーダーとしてジロとツールに出場cyclowired.jp 2009年12月1日付ニュース
- ^ サストレが2010年シーズン目標を発表 厳しい山岳のジロ出場へcyclowired.jp 2009年12月21日付ニュース
- ^ チームスカイに移籍したウィギンズがジロ・デ・イタリア出場へcyclowired.jp 2010年1月2日付ニュース
- ^ メンショフ「厳しい山岳は自分向き」カヴ「スプリント全勝狙う」cyclowired.jp 2009年10月27日付ニュース
- ^ 世界王者エヴァンスがジロ・デ・イタリア出場「総合優勝を狙う」cyclowired.jp 2009年12月16日付ニュース
- ^ カヴェンディッシュ、ジロを欠場しツアー・オブ・カリフォルニアへCYCLINGTIME.com 2010年4月1日付ニュース
- ^ グライペルがツール出場を熱望、カヴェンディッシュとの衝突は不可避にCYCLINGTIME.com 2010年4月19日付ニュース
- ^ フレイレ、ジロへの初出場の夢叶わずCYCLINGTIME.com 2010年5月7日付ニュース
- ^ Bennati out of Giro, Freire's status still undecidedcyclingnews.com 2010年5月5日付ニュース
- ^ ペッリツォッティ、ヴァリャベッチ、ロセンドにドーピング疑惑が浮上cyclowired.jp 2010年5月4日付ニュース
- ^ Simoni to ride last Giro d'Italia with Lamprecyclingnews.com 2010年1月12日付ニュース
- ^ Simoni joins Lampre-Farnese Vini
- ^ Bboxブイグテレコムがジロメンバー発表 新城幸也の出場が決定!cyclowired.jp 2010年4月23日付ニュース
- ^ BMC confirmed for Giro d'Italiacyclingnews.com 2010年3月22日付ニュース
- ^ スタートリスト - cyclingnews.com
- ^ ポイント賞首位のブラッドリー・ウィギンスがマリア・ローザ着用のため、繰り下げで翌日ジャージを着用した。
- ^ a b c 新人賞首位のリッチー・ポートがマリア・ローザ着用のため繰り下げで翌日ジャージを着用した。
- ^ 山岳賞首位のイヴァン・バッソがマリア・ローザ着用のため繰り下げで翌日ジャージを着用した。
- 1 ジロ・デ・イタリア 2010とは
- 2 ジロ・デ・イタリア 2010の概要
- 3 レース概要
- 4 レビュー
- 5 参加チーム
- 6 日程および各ステージ優勝者・各個人賞の変遷
- 7 最終成績
- 8 関連項目
- ジロ・デ・イタリア 2010のページへのリンク