ジョシュ・マカウン ジョシュ・マカウンの概要

ジョシュ・マカウン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/13 14:03 UTC 版)

 ジョシュ・マカウン
Josh McCown
現役時代のマカウン(2015年)
カロライナ・パンサーズ
QBコーチ
ポジション クォーターバック
生年月日 (1979-07-04) 1979年7月4日(43歳)
出身地 アメリカ合衆国
テキサス州ジャクソンビル
身長: 6' 4" =約193cm
体重: 213 lb =約96.6kg
経歴
高校 ジャクソンビル高校
(テキサス州ジャクソンビル)
大学 サムヒューストン州立大学
NFLドラフト 2002年 / 3巡目全体81位
初出場年 2002年
初出場チーム アリゾナ・カージナルス
所属歴
選手歴
2002-2005 アリゾナ・カージナルス
2006 デトロイト・ライオンズ
2007 オークランド・レイダース
2008* マイアミ・ドルフィンズ
2008-2009 カロライナ・パンサーズ
2010 ハートフォード・コロニアルズ(UFL)
2011* サンフランシスコ・フォーティナイナーズ
2011-2013 シカゴ・ベアーズ
2014 タンパベイ・バッカニアーズ
2015-2016 クリーブランド・ブラウンズ
2017-2018 ニューヨーク・ジェッツ
2019-2020 フィラデルフィア・イーグルス
2020 ヒューストン・テキサンズ
*オフシーズンまたはプラクティススクワッドとしての所属のみ
コーチ歴
2023 - カロライナ・パンサーズ
受賞歴・記録
  • クリーブランド・ブラウンズの1試合パス最多獲得ヤード-457ヤード
  • AFC最優秀攻撃選手(2015年第5週)
NFL 通算成績
TD/INT 98/82
パス獲得ヤード 17,731
QBレイティング 79.7
ラン獲得ヤード 1,106
ラッシングTD 13
Player stats at NFL.com
Player stats at PFR

経歴

アリゾナ・カージナルス

サムヒューストン州立大学から2002年NFLドラフトアリゾナ・カージナルスに指名されて入団した。2002年から2005年までカージナルスに在籍し、2004年には14試合に出場してパスでは2,511ヤード、11TD、10INTの成績をおさめ、ランでも112ヤード、2TDの活躍を見せた[1]。しかし2005年シーズンはカート・ワーナーに先発を譲った[2]

デトロイト・ライオンズ

2006年にフリーエージェントとなったマカウンは2006年3月16日にデトロイト・ライオンズの2年契約を結び、ジョン・キトナの控えに回った。またスロットレシーバーとしても起用され、2キャッチ、15ヤードの成績を残した[3]2007年NFLドラフトでライオンズがQBドリュー・スタントンを獲得したことに伴って、オークランド・レイダースにトレードされた[4]

オークランド・レイダース

2007年開幕戦で古巣ライオンズと対戦し、313ヤード、2TDをあげたがチームは21-36で敗れた[5]。この年は負傷に苦しみ、わずか9試合の出場にとどまった。シーズン成績は1,151ヤード、10TD、11INTに終わった。

マイアミ・ドルフィンズ

2008年2月29日にドルフィンズと2年契約を結んだ。プレシーズン前はデプスチャート1位に記載されていたマカウンであったが、ドルフィンズがニューヨーク・ジェッツからチャド・ペニントンを獲得したことによって構想外となり、8月29日にカロライナ・パンサーズにトレードされた[6]

カロライナ・パンサーズ

2008年8月29日、2009年ドラフト7巡指名権とのトレードで、パンサーズに移籍した。パンサーズはマット・ムーアが負傷し、ジェイク・デロームの控えを探していた。この年2試合に出場したが試合終盤にニーダウンするプレーだけであった。

2009年、ムーアとの控えQB争いに勝利した。9月13日のフィラデルフィア・イーグルスとの開幕戦でデロームが5回のターンオーバーを喫した後、交代出場、パス6回中1回の成功にとどまった。9月14日に故障者リスト入りした。

UFL

2010年8月3日、ユナイテッド・フットボール・リーグ英語版(UFL)のハートフォード・コロニアルズ英語版と契約を結んだ。その直後にシカゴ・ベアーズからのオファーを受けたがコロニアルズに残留した。この年8試合に出場し1,463ヤードを獲得、10TD、8INTの成績を残した。QBレイティング79.3は、この年UFLで一番の成績となった。

サンフランシスコ・フォーティナイナーズ

2011年8月17日、ベテラン最低年俸の81万ドルでサンフランシスコ・フォーティナイナーズと1年契約を結んだが9月3日に解雇された。

シカゴ・ベアーズ

先発QBジェイ・カトラーがシーズン絶望となったベアーズと2011年11月23日に契約を結んだ。第16週のグリーンベイ・パッカーズ戦ではケイレブ・ヘイニーに変わって先発QBを務め、242ヤード、1TDをあげるも2INTを喫し、チームは21-35で敗れた[7]。次週のミネソタ・バイキングス戦も先発し、17-13で勝利した[8]

2012年、ベアーズと再び1年契約を結んだが開幕直前に解雇された。その後カトラーが負傷したため、11月12日に再契約された[9]

2013年3月29日、ベアーズと1年契約を結んだ[10]。第7週に負傷退場したカトラーに変わって途中出場し、204ヤード、1TDをあげた[11]。第9週のマンデーナイトフットボールのパッカーズ戦では272ヤード、2TDの活躍でチームを勝利に導き、ベアーズの対パッカーズ戦連敗を6で止めた[12]。第14週のダラス・カウボーイズ戦ではベアーズのQBとしては、1972年のジャック・コンカノン以来となる5TDパスをあげた[13]。2013年シーズンはパス1,829ヤード、13TD、1INT、レイティング109.0で終えた。なおレイティング109.0は、ニック・フォールズペイトン・マニングに次いでリーグ3位であった[14]

タンパベイ・バッカニアーズ

2014年3月12日、タンパベイ・バッカニアーズと2年契約を結んだ[15]。第3週で親指を負傷し、先発の座をマイク・グレノンに譲ったが、第10週で先発の座に返り咲いた[16]。しかし2014シーズンはパス2,206ヤード、11TD、14INT、レイティング70.5と低調な成績に終わり、2015年2月11日に解雇された[17]

クリーブランド・ブラウンズ

2015年2月26日、クリーブランド・ブラウンズと3年契約を結ぶことで合意した[18]。第1週のニューヨーク・ジェッツ戦で脳震盪を起こし、負傷退場した[19]。第3週に先発復帰し、パス341ヤード、2TD、1INTと奮闘したが、チームは20-27で敗れた[20]。第5週のボルチモア・レイブンズ戦ではチーム記録となるパス457ヤード、2TDの活躍でチームを勝利に導いた。また、チーム初となる3試合連続パス300ヤード超えを記録した[21]。しかしその後も負傷に苦しみ、第12週のレイブンズ戦で鎖骨を骨折し、シーズン絶望となった。2015年シーズンは8試合に先発し、パス2,109ヤード、12TD、4INT、レーティング93.3に終わった[22]

ニューヨーク・ジェッツ

2017年3月、ニューヨーク・ジェッツと1年契約を結び加入[23]。 38歳ながらこのシーズンは開幕から先発出場し、骨折によりシーズンアウトするまでに13試合でパス成功率67.3%で2,926ヤード、18タッチダウンと9インターセプトを記録し、先発した試合は5勝8敗という成績であった[24]

2018年シーズンはルーキーQBのサム・ダーノルドに先発の座を譲り控えQBとして4試合のみに出場した。

フィラデルフィア・イーグルス

2019年6月17日に現役引退を表明し、ESPNのアナリストに就任することが内定していた[25]。しかし8月18日にネイト・サドフェルド、コーディ・ケスラーと控えQB陣が相次ぎ故障し人員不足に悩まされていたフィラデルフィア・イーグルスと契約し、現役に復帰した[26]。第2週のアトランタ・ファルコンズ戦で負傷したカーソン・ウェンツに代わって数プレーに出場した。12月9日の試合では、アルション・ジェフリーら故障者が続出したWR陣の一員として期待された。彼がパスをレシーブしたのは、2006年のデトロイト・ライオンズ時代が最後であった[27]。多数の怪我人を出しながらもイーグルスはシーズン最後の4試合を全勝し、9勝7敗でプレーオフに進出した。シアトル・シーホークスとのワイルドカードプレーオフで、カーソン・ウェンツがジャデベオン・クラウニーにヒットされ脳震盪を起こしたため、交代出場、この試合は40歳にして自身初のプレーオフでの出場となった。パス24回中18回成功、174ヤード、0TD、OINT、QBレイティング94.8を記録、6回のランで23ヤードを獲得したが、6サックを浴びてオフェンスは3本のFGのみで9-17と敗れた[28]。 試合後の会見で家族への感謝の気持ちを伝えるとともに改めて引退を表明したが、引退直後の1月10日にハムストリング断裂を抱えながらプレーしていた事が判明し、翌週に手術を受ける事が明らかになった。 このまま引退生活を送ると思われたが、2020年に新設されたベテラン用プラクティススクワッドとしてイーグルスと契約し、現役の続行が決まった。

ヒューストン・テキサンズ

2020年11月4日にヒューストン・テキサンズと契約した[29]

現役引退後

2023年2月10日にカロライナ・パンサーズのQBコーチに就任したことが発表された[30]

人物

妻ナタリーとの間に4人の子供がいる。敬虔なクリスチャンであり、右腕に十字架のタトゥーを入れている。

弟のルークもNFL選手だが、兄弟ともにバックアップQBとしてキャリアを送っていたためマカウン兄弟が揃って同じ週に先発出場した事は2015年第3週の一度しかない。(この週はマニング兄弟も先発出場しており、2000年以降複数の兄弟QBが同じ週に先発出場したのもこの一回のみである)


  1. ^ Josh McCown Stats”. NFL. 2015年1月3日閲覧。
  2. ^ Warner gets job back as Cards' starting QB”. ESPN. 2015年1月3日閲覧。
  3. ^ Josh McCown Stats”. NFL. 2015年1月3日閲覧。
  4. ^ Raiders trade 4th-round pick for McCown, Williams”. ESPN (2004年4月29日). 2015年1月3日閲覧。
  5. ^ ライオンズ 敵地でレイダースを降しシーズン初勝利を挙げる”. AFP通信 (2007年9月10日). 2015年1月3日閲覧。
  6. ^ パンサーズ、ドルフィンズからQBマッカウンを獲得”. NFL JAPAN (2008年8月31日). 2015年1月3日閲覧。
  7. ^ Packers 35 - 21 Bears”. Packer Zone (2011年12月26日). 2015年1月3日閲覧。
  8. ^ ベアーズ連敗ストップ、勝率5割でシーズン終了”. NFL JAPAN (2012年1月2日). 2015年1月3日閲覧。
  9. ^ ベアーズ、脳振とうのQBカトラーは次戦欠場が濃厚”. NFL JAPAN (2012年11月14日). 2015年1月3日閲覧。
  10. ^ ベアーズ、控えQBマッコウンと再契約”. NFL JAPAN (2013年3月30日). 2015年1月3日閲覧。
  11. ^ RG3躍動、レッドスキンズ壮絶な点の取り合い制す”. NFL JAPAN (2013年10月21日). 2015年1月3日閲覧。
  12. ^ ベアーズ、宿敵パッカーズ撃破で地区首位タイに浮上”. NFL JAPAN (2013年11月5日). 2015年1月3日閲覧。
  13. ^ Chris Wesseling (2013年12月10日). “Josh McCown has Chicago Bears in QB quandary”. nfl.com. 2020年1月7日閲覧。
  14. ^ Bears QBs had unprecedented success”. 2015年1月3日閲覧。
  15. ^ バッカニアーズがQBマッコウン獲得、グレノンと先発争いに”. NFL JAPAN (2014年3月13日). 2015年1月3日閲覧。
  16. ^ Josh McCown to start for Bucs”. ESPN (2014年11月6日). 2015年8月26日閲覧。
  17. ^ ドラフト全体1位指名権を持つバッカニアーズ、QBマカウンを解雇”. アメフトNewsJapan (2015年2月11日). 2015年8月26日閲覧。
  18. ^ ブラウンズ、前バッカニアーズのQBマッコウンと3年契約”. NFL JAPAN (2015年2月28日). 2015年8月26日閲覧。
  19. ^ 第2週の先発QBは誰に?気になる3チーム”. アメフトNewsJapan (2015年9月14日). 2016年1月6日閲覧。
  20. ^ 若手躍動のレイダース連勝、敵地での勝利は2シーズンぶり”. NFL JAPAN (2015年9月28日). 2016年1月6日閲覧。
  21. ^ ブラウンズ劇的勝利、QBマッコウンがチーム記録のパス457ヤード”. NFL JAPAN (2015年10月12日). 2016年1月6日閲覧。
  22. ^ ブラウンズ、QBマッコウンが鎖骨骨折で今季絶望”. NFL JAPAN (2015年12月2日). 2016年1月6日閲覧。
  23. ^ QBマカウンが1年契約でジェッツとサイン”. NFL JAPAN (2017年3月21日). 2017年8月15日閲覧。
  24. ^ ジェッツQBマカウンが手の骨折で今季絶望”. NFL JAPAN (2017年12月12日). 2019年8月25日閲覧。
  25. ^ QBジョシュ・マッコウンが17年のキャリアに終止符”. NFLJAPAN (2019年6月18日). 2019年8月25日閲覧。
  26. ^ QBマッコウンが現役復帰、イーグルスと契約”. NFLJAPAN (2019年8月18日). 2019年8月25日閲覧。
  27. ^ Dave Zangaro (2019年12月10日). “40-year-old Josh McCown was getting ready to play WR on Monday night”. NBCスポーツ. 2020年1月7日閲覧。
  28. ^ Ben Pickman (2020年1月5日). “Josh McCown Choked Up After Playoff Debut: 'I Left It All Out There, I Know That Much'”. スポーツ・イラストレイテッド. 2020年1月7日閲覧。
  29. ^ ベテランQBジョシュ・マッコウンが12チーム目となるテキサンズと契約”. NFL JAPAN (2020年11月5日). 2020年11月13日閲覧。
  30. ^ パンサーズが元ベテランNFL選手のジョシュ・マカウンをQBコーチに起用”. NFL JAPAN (2023年2月11日). 2023年2月13日閲覧。


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