ガロン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/06 06:34 UTC 版)
派生単位
- マイル毎ガロン (mpg): 燃費の単位。米国・カナダ・イギリスで通常用いられる。
日本における使用
日本において、ガロンは使われない。輸出入や航空機関係に例外的に使用できるのみである(使用範囲はヤード・ポンド法#日本における使用を参照のこと)。計量法の体系では、米国液量ガロンだけが定義されており、計量単位令 別表第7 項番5において、1ガロン = 正確に 3.785 412 リットルとなっている[6]。この定義値は、米国の(リットルによる)定義値の小数7桁目を四捨五入したものである。
会員制販売店のコストコでは、ガロン容量で販売している飲料やエンジンオイルが発売されているが、日本では「ガロン」が一般的な容量単位ではなく、ガロン表記の商取引は計量法違反のため、詳細を記したラベルにはリットル換算で記載されているが、日本における正しいリットル換算値である「3.785 412」ではなく「3.78」と小数点第3位以下を省略して表記している。
なお、計量法では、オンスについては、米系と英系の両方を認めており、米液用オンス、英液用オンス(「液量」でないことに注意[7])としているが、ガロンについては、米系のみを認めていることから、単位名は単に「ガロン」としている。
輸入のエンジンオイル(カストロール〈英: Castrol〉やバルボリン〈英: Valvoline〉など)など一部の商品で、米ガロンやクォート単位で売られているものもある。また、飲食店で使われるドリンクディスペンサーの原液容器はガロン単位となっている。
沖縄県では、1リットル級の牛乳パックが946ミリリットルの内容量で販売されている[8]。これは米国液量ガロン(3.785 411 784リットル)の 1⁄4 である「クォート = 正確に 946. 352 946 mL」を基にしているからである[9]。
大学や企業の研究室において、試薬を入れる持ち手が付いた容量が3リットルのガラス製の瓶をガロン瓶と呼ぶことがあるが、米英で用いられる1ガロン入りの容器と形が似ているだけで容量は異なる。
漢字では「呏」と書く。中国語では音訳した「簡体字: 加仑; 繁体字: 加侖; 拼音: jiālún」を使用する。かつて合字「嗧」があったが、現在は廃止されている[10]。
脚注
- ^ Guide for the Use of the International System of Units (SI) (PDF) Appendix B. Conversion Factors, B.9 Factors for units listed by kind of quantity or field of science, p.68
- ^ U.S. GOVERNMENT PRINTING OFFICE STYLE MANUAL (PDF) Chapter 9 - Abbreviations and Letter Symbols, 9.58., p.237
- ^ “計量単位規則 別表第六「体積」ガロンの欄”. e-Gov. 2019年12月29日閲覧。
- ^ “計量単位規則 別表第4、「重力加速度又は地震に係る振動加速度の計量」の欄、ガル、Gal”. e-Gov. 2019年12月29日閲覧。
- ^ 国際文書 国際単位系 (SI)第8版日本語版2006 (PDF) 表 9 CGS 単位系および CGS ガウス単位系に属する非 SI 単位、p.41、「加速度」の欄
- ^ “計量単位令 別表第7(第8条関係)、項番5「体積」、「ガロン」の欄”. e-Gov. 2019年12月29日閲覧。
- ^ “計量単位令 別表第7(第8条関係)、項番5「体積」、「米液用オンス」及び「英液用オンス」の欄”. e-Gov. 2019年12月29日閲覧。
- ^ 明治酪農牛乳容量の欄、沖縄明治乳業株式会社
- ^ “沖縄の牛乳パックは「946ml」”. 沖縄おもしろミニ情報. 2018年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月21日閲覧。
- ^ 中国文字改革委员会・国家标准计量局(1977)『关于部分计量单位名称统一用字的通知』 (中国語)
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